成長企業の特徴から学ぶ!経営力アップに必要な5つのポイント

経営者であれば、何年、何十年と継続的な成長を続ける企業でありたいと考えるものでしょう。しかし、経済動向に左右されず安定した成長を続ける企業となるには、経営戦略に工夫が必要です。 この記事では、成長企業の特徴をつかんだうえで、停滞することなく伸び続ける企業となるためのポイントを解説します。


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企業の成長が伸び悩む原因とは

さらなる成長を臨んで努力を重ねても、伸び悩んでしまう企業はめずらしくありません。様々な施策を投じても結果に結びつかない原因のほとんどは、「経営力」と「商品力」のどちらかにあります。

成長企業には必ずといって良いほど有能な経営者が存在し、外的要因に左右されない「経営力」によって企業を押し上げています。

一方、経営者にどれだけ高い経営力が備わっていても、企業の成長につながるとは言い切れません。企業は「モノ・サービスを売る」ことで売上を伸ばします。つまり、売上を伸ばし続ける「商品力」も企業の成長には欠かせないのです。

ただ、重要なのは、企業の成長が伸び悩むとき、商品力よりも経営力の低さが原因になることが多いことです。

優れた商品でも売上に陰りが出ることはあります。しかし、新たな販路開拓や商品開発、異業種への参入などによって商品力を上げれば、企業の成長が阻まれることはありません。しかし経営力がなければ、商品力の立て直しに適した判断を行えず、企業の成長が滞ってしまう可能性があるのです。

成長している企業の特徴

業種や規模などの違いがあっても、成長している企業にはいくつか共通した特徴があります。成長企業を目指すなら、この共通点を積極的に自社へ取り入れてみましょう。

ここでは、成長を続ける企業に共通する特徴を4つお伝えします。

明確な経営理念やビジョンがある

成長企業には、必ずといって良いほど、明確な経営理念やビジョンがあります。経営理念やビジョンは企業の存在意義を示し、企業活動の目的を表すものです。

経営理念やビジョンを持つ目的は、第一に、企業活動のゴールを明らかにすることで経営の方向性をはっきりさせることにあります。そして第二に、企業で働く従業員一人ひとりにも共有してもらうことで、経営者と従業員が一体となって高い目的意識を持ちながら同じゴールに向かえることです。

企業で働くすべての人が同じ目的意識を持って働けば、不況や経済危機といった外的要因で経営が行き詰まったときにも、進むべき道を見失うことはありません。それぞれが自身の役割を認識し、目的に向かって具体的な行動を起こせるでしょう。

常に変革を続けている

成長している企業は、経営が安定していても現状に満足せず、常に新しいチャレンジを忘れません。

商品、サービスを変えず毎年同じ販売戦略を行うことは、一見安心感があります。しかし、安定しているビジネスにも、今後どのような浮き沈みが起こるか誰にもわかりません。たとえば、デジタル機器の普及による出版不況などもその一例です。

当然ながら、未知の領域へのチャレンジが失敗に終わることもあります。しかし、撤退に終わった経験も新たなビジネスチャンスになるなど、企業を成長させる可能性は大いにあります。またチャレンジ精神や状況を見極めた撤退の判断が、社会から評価されることもめずらしくありません。

資金を無駄にしていない

資金を無駄にしないのも、成長企業にみられる共通点のひとつです。とはいえ、経営に必要な先行投資や、先ほどのような新たな分野へのチャレンジに使う資金は無駄ではありません。無駄とは「必要のないところ」への資金投入のことです。

成長に苦労する企業の多くで、無駄となっている資金が人件費です。成長企業では、業務や人員配置を見直した効率的な働き方を追求し、不要な人件費をカットしています。結果として従業員のライフワークバランスを保ち、生産性向上にも役立ちます。

顧客のための経営をしている

企業の成長には持続的な売上が欠かせません。そして売上を出し続けるためには、企業や経営者ではなく、顧客の視点にたった経営が必要です。

企業理念やビジョンの大切さは先述したとおりですが、いくら企業活動の目的があっても、顧客の存在がなければ企業は存続できません。成長企業では十分にマーケティングを行い、ターゲットとなる顧客が求める商品開発やサービス提供しています。

一方で、顧客優位に立ちすぎて理念がぐらついてしまっても、企業の成長は見込めません。成長企業は、質の高い商品・サービスを提供するために、時には自社の成長の妨げとなる顧客とは取引を停止するなど、思いきった決断もしています。

成長し続ける企業になるための経営のポイント

企業の持続的な成長を確実なものとするためには、成長企業の特徴を理解したうえで、経営者がいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

最後に、成長し続ける企業となるために実践すべき経営ポイントを5つ紹介します。

明確な目標を設定する

何よりも先に行うべきは、企業理念やビジョンを明確化すること、つまり企業としてこれからどこへ向かうのかというゴールを設定することです。

企業活動には、お金を稼ぐという「営利目的」とより良い社会の実現という「社会貢献」、ふたつの側面があります。利益がなければ企業として成立しませんが、社会貢献がなければ仕事へのモチベーションが失われます。

そのため、利益の追求としての「数値目標」と、より良い社会の実現に向けた「会社の存在意義」の両方を掲げるようにしましょう。また、組織の全員が目標を共有し、目標達成のために個人として何をすべきかまでフォローする体制を整えましょう。

今のビジネスを掘り下げつつ、新しいチャレンジをする

今、新たな経営手法として注目を集めているのが「両利きの経営」です。両利きの経営とは、「既存のビジネスの掘り下げ」と「新しいビジネスの発掘」をバランスよく行うことを指します。

両利きの経営を行うことで、企業を支えている既存事業を「深化」させながら、既存事業で得た技術や資金、組織力を使って新規事業の「探索」を行うことができます。つまり、新規事業のスタートアップをゼロからのチャレンジよりも有利に進められるのです。

経済が目まぐるしく変化する現代において、成長企業となるためには既存のビジネスを掘り下げながら、新たなビジネスチャンスをつかむ姿勢が大切です。

投資すべきことを見極める

企業が成長を続けるためには積極的な投資は不可欠ですが、投資対象を見極めることが重要です。

業務効率化で長時間労働の是正に取り組む、広告費をかけすぎないなど、不必要な投資を避けて成長のための投資に資金を回します。

先述の「両利きの経営」を実践に向けて、既存事業のイノベーションや新規事業のスタートアップへの投資を進めましょう。

経営者ひとりですべてやろうとしない

経営者がひとりですべてをこなすワンマン経営は、企業の成長を阻害する要因になります。

会社を興してきた創業経営者はパワフルな努力家が多く、知らず知らずのうちにワンマン経営に陥りやすい傾向があります。ワンマン経営が必ずしも悪いということではありません。しかしこれから先、成長企業として発展していくためには、従業員を含めた組織力が必須です。

企業理念やビジョンを従業員と共有する、個々に行動目標を持ってもらうなど、経営者は人材を育てる視点を持ちましょう。

現在の経営や今後の展望に悩みをお持ちでしたらTOMA100年企業創りコンサルタンツ」へぜひご相談ください。成長企業を目標とした人材育成から事業承継のサポートまで、企業経営について幅広く対応させていただきます。

まとめ

成長を続ける企業には、いくつかの共通点があります。中でも重要なのが、明確な経営理念やビジョンを持ち、従業員全員と共有し、組織が一体となることです。いくら有能な経営者であっても、従業員が育たなければ企業の成長は見込めません。

成長企業となるべく従業員の意識改革や人材育成を進める際は、企業経営の専門家に相談し、計画的に実施するのがおすすめです。企業経営のあらゆる分野にノウハウを持つ「TOMA100年企業創りコンサルタンツ」へぜひ一度ご相談ください。