【経営者必見】クレドの作り方と浸透のポイント

ラテン語で「信条」を意味する「クレド(Credo)」という言葉ですが、企業経営においては業務遂行に必要な行動指針をまとめたもののことを指します。 今回は、クレドの作り方と、社内で浸透させていく方法について紹介します。


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クレドの作り方を5つのステップで紹介

コンプライアンス遵守のためにクレドを作ることは大切ですが、単に経営者が自分の希望や理想を列挙するだけでは、クレドとしての役割がどこまで果たせるか疑問です。以下のステップを参考に、自社に最適なクレドを作ってみましょう。

1. クレド作成の目的を明確にする

まずは、クレドを作る目的、クレドにより会社として到達したい目標を明確化しましょう。
そもそもなぜクレドを作るのか、自社の企業理念をどう共有し、その実現のためにどういう指針が必要なのか」について考えることが重要です。

最初に目的を明確にしておかないと、せっかく作ったクレドも形骸化しやすくなります。

2. クレド作成メンバーの選定

クレドは一部の経営層のみで作るものではありません。多角的な視野が必要です。作成メンバーとして、複数の部署から現場を知る者、管理監督する者をバランスよく選定しましょう。従業員からの推薦枠を設けても良いでしょう。

3. 従業員や経営層の意見を収集する

クレド作成メンバーの選定後は、ほかの従業員や経営層の意見をアンケートやヒアリングなどで収集しましょう。

自社に求めることや具体的な改善点、他社より優れている点などをまとめることで、自社が抱えている課題や将来的なビジョンが見えてくるようになります。また、従業員全員の意見を収集することで、クレドに対して皆が納得しやすくなります。

4. クレドを作成する

従業員の意見、自社創業時の企業理念、経営者の考えなどをもとに、作成メンバーがクレドの方向性を定め、言語化していきます。
言語化にあたっては抽象的な概念は避け、できる限り分かりやすい表現にしましょう。

業務におけるさまざまなシーンにおいて、一貫した判断をするためのメルクマール(指標)となるように、具体的かつ簡潔な言葉で表現するのがポイントです。

5. クレドの発表と浸透

作成したクレドは、全体朝礼や社内会議などで全従業員へ発表します。もちろん、「社内報に載せたから終わり」ではありません。クレドは周知だけでなく、全従業員に浸透させることが重要です。

また、浸透後は時代や環境の変化に合わせて、クレドの見直しや更新を行うことも大切です。

作成したクレドを浸透させるためのポイント

ここからは、作成したクレドを浸透させるためのポイントを紹介します。

現場の従業員と一緒に作る

前述のとおり、クレドは経営層だけでなく全従業員と一緒に作ることが大事です。一部の経営層だけで作成したクレドでは、いくら内容が良くても従業員の理解は得られにくいです。従業員によっては、一方的に押し付けられていると感じてしまうでしょう。

前述したアンケートやヒアリングなどを実施して、現場の従業員の意見をしっかりと内容に反映しましょう。

カードやポスターによる視覚化

単にクレドの内容を発表するだけでは、従業員の意識にはなかなか定着しません。作成した行動指針の浸透には、クレドの視覚化が有効です。

おすすめはクレドカードの作成です。携帯サイズのカードにクレドを記載したものを従業員に配布すれば、いつでもすぐに行動指針を確認できるようになります。

また、オフィスや休憩室などの壁にポスターサイズのクレドを貼っておくのも良いでしょう。とはいえ、壁一面に貼るなど、極端な視覚化は逆に反発を招いてしまうこともあります。従業員の圧力にならないよう、バランスに注意しましょう。

朝礼などで定期的な共有を行う

朝礼や社内ミーティングなどで、定期的にクレドの共有を行います。参加しているメンバー全員で発表や意見交換を行えば、クレド見直しの参考になるでしょう。
また、クレドの内容を各部署で浸透させる勉強会を、役員主導で開催するのもおすすめです。勉強会をとおして、クレドに対する従業員の理解度や浸透度をチェックすることができます。

これら定期的な共有において重要なのは、経営者や役員など、経営層がクレドに則った行動をとることです。経営層がきちんとクレドを実践できていなければ、いくら内容が良くても従業員には浸透しません。経営層は、自らが行動指針の規範という意識を持ちましょう。

クレドの作り方で悩んだらTOMAにご相談ください!

クレドは導入事例が大企業ばかりですが、人数の少ない中小企業にこそおすすめです。従業員一人一人に自立意識を持たせるために、クレドは有効な手段だといえるでしょう。

中小企業であれば従業員の数も大企業ほどには多くないため、ヒアリングやアンケートも行いやすいです。従業員のさまざまな意見を参考・反映しやすいため、社風にも従業員にも寄り添える理想的なクレドを作成できます。

TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社では、「理念・クレド導入コンサルティングサービス」を行っています。

企業理念・経営理念の実現に長年取り組んできたTOMAのコンサルタントが、培ったノウハウをもとに、クレドの作成から浸透まで、すべてのステップをサポートします。

クレド作成に関してお悩みであれば、ぜひTOMA100年企業創りコンサルタンツまでご相談ください。

まとめ

今回は、クレドの作り方と社内へ浸透させる方法について解説しました。従業員の意識を高め、内外に信頼される会社にするためには、企業理念を行動指針としてまとめたクレドの作成が有効な手段です。

とはいえ、クレドはただ漠然と作れば良いというわけではありません。作成の目的を明確化することから始め、クレドカートによる視覚化や定期的な共有など、しっかりとした事前計画と浸透への取り組みが重要です。

本記事で紹介した5つのステップをもとに、自社に最適なクレドを作成してみてください。もしも専門家によるアドバイスが必要であれば、企業理念・経営理念の実現に長年取り組んできたTOMA100年企業創りコンサルタンツまで、お気軽にご相談ください。