経営で失敗する社長の特徴|永続的な会社経営のポイント

さまざまな理由から、会社の経営は傾いてしまうことがあります。とはいえ、やはり経営の中心を担う社長の資質や能力が、会社経営の失敗の原因となることは多いです。会社経営で失敗する社長には、いくつか共通点があります。 この記事では、会社経営で失敗する社長の特徴について紹介します。 自社の将来に対して不安を抱いている方や、経営に関して懸念材料がある方は、会社経営で失敗する社長の特徴や傾向が当てはまっていないか確認してみてください。適切な対策や改善案を実施して、永続発展できる会社を目指しましょう。


この記事は約6分で読み終わります。

会社経営で失敗する主な原因は社長にある

会社経営で失敗する原因はいくつかありますが、その中でも社長の資質や能力に問題があるケースは多いです。特に中小企業の場合、社長の能力が会社経営の成否を左右しやすい傾向にあります。つまり言い換えると、社長に問題があると会社の倒産リスクが一気に高くなってしまうのです。

この項では、会社経営で失敗してしまう社長の特徴を紹介します。

会社経営で失敗する社長の特徴

会社経営で失敗する社長には、いくつかの共通点があります。

仮に社長が社員にまったく慕われていない場合、社内から頻繁に離職者を出してしまいます。そうなると、業績の低下にもつながり、長期的に会社全体が育っていかないという悪循環に陥ってしまうでしょう。

社長が原因で会社経営が失敗する状況においては、主に考え方に問題があるパターンか資質や能力が不足しているパターンに分かれます。どちらも改善する必要がありますが、後者の場合は専門的な人材を採用することで、社内に不足している能力を補完できる場合があります。

独裁者(ワンマン)タイプである

会社経営で失敗する社長は、独裁者(ワンマン)タイプであることが多いです。社長が独裁者のように振る舞っていると社員からの人望が得られず、次第に人が離れていってしまうのです。結果的に人材が育たず、社内のノウハウがうまく蓄積されていきません。

短命で終わりやすい会社の一因に、後継者を含む人材が育たなかったケースがあります。ワンマンタイプの社長は、自分とは異なる意見をなかなか受け入れることができません。

その結果、周りがイエスマンばかりになってしまいやすいため、会社の意見が偏り、長期的な成長が難しくなってしまいます。

独裁者タイプの社長の中には、「会社のため、従業員のため、お客さんのため」と言いながら、結局は自分の欲で色々なことをやっているパターンも多いです。とはいえ、周りがイエスマンばかりのため、誰も指摘できません。その結果、会社の経営が傾いていきます。

経営に関する知識が不足している

会社の業績は、社長の経営能力で決まる場面が多くあります。なぜなら、実際に会社を経営する際に起こる重要な議題の最終判断は、社長が下すからです。

会社を経営するためには、戦略策定や組織運営が欠かせません。さらには、マーケティングなどを通じて新たなビジネスを切り開いていく情報収集能力や行動力も必須です。ほかにも財務会計や税金など、お金に関する知識も非常に重要でしょう。

上記のような会社経営に必要な知識が不足していると、会社の倒産のリスクが高くなってしまいます。もし社長のみで知識がカバーできないのであれば、各分野に特化した専門的な人材を登用するなど、対策を進めていきましょう。

計画性がなく目的やビジネスモデルが曖昧である

会社の方針に計画性がなく、経営の目的やビジネスモデルが曖昧である場合も要注意です。会社としての方向性が定まっていなければ、経営が失敗する可能性が高くなります。特に、若い経営者が勢いだけで起業するケースに多く見受けられます。

前もって市場規模や収益性などを十分に検討せず事業を始めてしまうと、会社経営は高い確率で失敗してしまうので注意しましょう。

計画をきちんと練っていなかったために、初期投資が想定以上に多額であったケースもあります。このままでは会社が資金不足に陥ってしまうので銀行から融資を受ける必要があるのですが、会社設立後の数年間は実績があまりないため、信用性に乏しく融資が得られない可能性が高いです。

また銀行の審査が通らず、そのまま資金繰りの悪化が原因で、会社が倒産するパターンがままあります。ほかにも経営戦略の計画不足から、取引先や販売先の確保に失敗するケースも会社が倒産する一因に挙げられます。

永続的な会社経営を実現するためのポイント

ここまでは、会社経営を失敗してしまう社長の特徴や傾向について紹介しました。会社を倒産に招いた社長を分析すると、いくかの共通点があると分かりました。

では、会社経営で失敗しないためには、社長は具体的に何を行えば良いのでしょうか。

ここからは、永続的な会社経営を実現するためのポイントを紹介します。

会社全体に経営理念を浸透させる

会社経営で失敗しないためには、経営理念の確立と浸透がカギとなります。

経営理念とは、経営者や従業員の大切に抱えている想いや、企業が目指す理想像を明文化したものです。

経営理念については従業員全員で徹底して確認を行い、明文化を進めていきます。経営理念の確立後は社内全体でしっかりと実践することで、永続的な会社経営につながっていきます。

とはいえ、社長自身が経営理念の実践を行わなければ、従業員はついてきません。

会社全体に経営理念を浸透させるポイントは、社長自身が率先して理念浸透を行うことです。独裁者傾向の強い社長であれば、経営理念の浸透は私心(自分の欲)をなくすことにもつながるでしょう。

TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社では、会社経営のコンサルティングサービスを行っています。理念経営に長年取り組んできたTOMAのコンサルタントが、培ったノウハウをもとに会社経営の課題を解決します。

企業理念(経営理念)の作成はもちろん、社長を含めた全従業員への浸透や実践への落とし込みまでトータルでサポートします。経営に関する課題でお悩みの方は、お気軽にTOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社にお問い合わせください。

経営者自身が常に学び続ける姿勢を持つ

失敗する経営者の多くは、会社の現在の状態から学ばないという傾向があります。

会社を永続的に発展させるためには、経営者自身が従業員、取引先、顧客、市場など、さまざまな視点から常に学び続ける姿勢が大切です。情報のキャッチアップも常にアンテナを張って行う必要があるでしょう。

また、社長自身は経営を上手く行っていると考えていても、実は仕事のみしかしていないケースがあります。あくまで仕事は部分であり、一方で経営は会社の全体を見なければならない違いが生じます。
経営とは、仕事の一つひとつを効果的に結びつけて全体を最適化し、相乗効果を生むことです。社長が目先の仕事に取り組みすぎていては、チーム全体の相乗効果を見込めません。このままでは、将来的な経営方針でつまずくかもしれません。

経営者自身が常に学び続ける姿勢を持ち、経営の本質的な意味を理解しながら、会社の業績を客観的に分析していく心構えが重要です。

まとめ

会社経営の失敗には、社長が大きく関係しています。

失敗の原因は社長の人格的な問題かもしれませんし、経営やお金についての知識の欠落であるのかもしれません。どのようなケースにしろ、社長自身が積極的に改善への姿勢を持たなければ、問題解決は難しいです。

まずは、しっかりと自社の状況を分析してみましょう。会社の業績を上向かせるためには、会社が傾いている原因が社長自身にないか、客観的に見つめ直すことが大事です。そのうえで会社経営を成功させるためには、社長を含めた全社員に経営理念を浸透させることが重要になるでしょう。

もし、経営の判断および改善が会社内だけで難しいと感じるならば、外部の専門家に依頼するのもおすすめです。