衰退する会社にはどんな特徴がある?原因と対策を紹介

会社には大きく分けて、成長し続ける会社と衰退する会社の2つがあります。どんな会社であっても、永続的に発展することを望んでいるのは言うまでもないことでしょう。 しかし、これまでのやり方に疑問を持たずにそのまま経営を続けていると、何かしらの原因で衰退してしまうおそれがあります。 ここでは、衰退する会社の特徴や主な原因、永続的に企業を経営し続けるためにできる対策を紹介します。


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衰退する会社に共通する特徴

衰退する会社には、いくつかの共通点があります。

ここでは、衰退する会社に共通する特徴の中でも代表的なものを3つ紹介します。

経営能力が低い

衰退する会社に共通する特徴の中で、代表的なものに「経営能力が低い」ということがあります。

では、経営能力とは具体的にどのような能力のことなのでしょうか。

経営能力
戦略策定、事業構想など 会社のビジョンやミッションに関わる
組織運営、人材育成など 社内の管理面に関わる
マーケティング、財務会計など 会社の経営や会計に関わる

例えば「戦略策定」や「事業構想」といった、会社が今後進んでいく大きな道筋を決める能力も経営能力のひとつです。戦略策定や事業構想を決める能力がないと、会社が明確な目的に向かって進むことができません。

また、組織運営や人材育成といった組織の管理面、マーケティング、財務会計などの経営、会計に関することも経営能力のひとつに入ります。

社長と幹部の経営能力が低いと、会社が潜在的に持っている経営課題を見落としやすくなり、それが会社の衰退へとつながってしまいます。まずは、会社経営に必要な総合的な能力を把握し、不足している場合は能力を身につける施策を行うようにしましょう。

社長が独裁者(ワンマン)タイプである

社長がワンマン経営を行っている場合、会社が衰退してしまうおそれがあります。会社が設立して間もない時期など一定の時期では、社長がワンマンで会社を引っ張っていった方が大きく成長するケースがあります。

しかし、いつまでも社長のワンマン経営では、会社は長続きしません。人が離れやすく、短命で廃業しやすい会社によく見られる特徴には、社長が独裁者(ワンマン)タイプであることが多いです。

また、社長が独裁者(ワンマン)タイプの会社では、社長が自分と違う意見を受け入れないため、周りがイエスマンばかりになってしまう傾向があります。違った意見や多様な意見が出てこなくなるため、長期的な成長が難しくなります。

退職者が多い場合は、ワンマン経営になっていないかどうかを確認し、ワンマン経営になっている場合は、他者を経営に参画させるなどの施策をとっていく必要があるでしょう。

過去に大きく儲けた時代があった

衰退する会社の特徴として、過去に大きな繁盛期を経験していることも挙げられます。

大きな成長期などを経験している会社は、成功体験があることにより、「このままの経営体制でいれば成功するのではないか」と考えているケースが多くあります。その結果、現在、会社の内部に存在している経営課題を見落としてしまうことがあるのです。

これまでに大きな成功体験を成し遂げたものの、そこまでは成長していない、または成長が止まっている会社は、経営課題を洗い出してみましょう。過去に大きな成長期や繁盛期を経験していることで、経営資源に恵まれていることもあるでしょう。

しかし、いくら経営資源に恵まれていたとしても、現在の経営課題を見落とし続けていれば、経営資源は枯渇していきます。その結果、会社の成長は見込めず、衰退していきます。

成功体験をしている会社だからこそ、再度、現在の経営状態を再確認し、経営課題の見落としがないかどうかを常に探る必要があります。

衰退の理由はさまざまだが、ほとんどは社長に原因がある

会社が衰退する理由は、紹介した代表的な特徴のほかにもさまざまなものがあります。しかし、会社が衰退するケースのほとんどの場合は、社長に原因があるということがいえます。

社長の資質や能力に問題がある場合、会社が衰退していることが多いです。大企業の場合でも社長に原因があることが多いですが、中小企業においては、その傾向が顕著になります。

中小企業の場合、社長の能力が会社経営の成否を左右しやすいためです。そのため、社長に問題があると倒産リスクも高くなります。

中小企業の社長にとって大事なのは、「会社は潰れるもの」という危機感を持つことです。危機感を持ったうえで、時代に応じた新しい取り組みを行うことが、会社を衰退させずに、存続させるためには必要になります。

会社の衰退を防ぐための取り組み・心構え

衰退する会社には共通の特徴がありますが、多くの場合、社長に原因があります。そのため、社長自らが会社を存続させるための取り組みを行い、心構えを変えていく必要があります。

ここからは、会社の衰退を防ぐための取り組みや心構えを紹介します。

経営理念の確立と浸透を行う

会社の衰退を防ぐためには、社長が定めた経営理念を社員一人ひとりに浸透させることが重要です。

経営理念とは、会社が大事にするこれからの経営の道しるべになるものです。また、経営理念のある会社でも会社全体に浸透していない場合は、衰退してしまうおそれがあります。

経営理念を浸透させるために、常に目に見えるところに掲げておくと良いでしょう。社内報に記載するなど工夫することで、会社全体に経営理念を浸透させることができます。

理念を信じて、仕事を社員に任せることができれば、会社の成長につながります。会社全体に浸透させるためには、まず、社長自身が率先して経営理念の実践を行うことが大切です。

社長自身が経営について学び続ける姿勢を持つ

衰退する会社の多くは、社長が現実から学ばない傾向があります。現代の日本では、社会情勢や政府の施策など、市場に影響を与える急激な変化が常に起こっています。

そのため、変化する時代や市場環境に対応するために、社長自身が社員、取引先、顧客、市場といった現実から、常に学び続ける姿勢を持つことが大切です。

また、社内や関係者だけに目を向けていては、成長を続けることはできません。社員はもちろん外部の専門家など、さまざまな意見に耳を傾けることで、会社の永続発展につながります。そのため、普段から外部の専門家などの意見を聞ける体制を作っていくことが重要です。

TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社なら、理念経営に長年取り組んできた経験豊富なコンサルタントが、会社経営の課題解決について最適なアドバイスをすることが可能です。今まで培ってきたノウハウをもとに、永続発展する企業運営の道筋を提案します。

会社が成長するために重要な企業理念(経営理念)の作成はもちろん、全従業員への浸透・実践への落とし込みまでトータルでサポートします。外部の専門家に意見を聞ける体制づくりを考えている場合は、ぜひ一度「TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社」にご相談ください。

まとめ

会社が成長し存続するためには、衰退する会社の特徴を把握しておくことが重要です。衰退する会社の特徴は、経営能力が低いことなど社長が原因であることがほとんどです。

そこで、会社の成長のために、経営理念の確立や浸透、社長自身が経営について学び続ける姿勢を持つことが必要です。また、普段から外部の専門家などの意見を聞ける体制を作り、社長自身が成長することこそが、会社を成長させるための第一歩になるでしょう。