100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート vol.311 2024.4月号

2024.03.28 Thu

赤文字:藤間のコメント

黒太文字:引用

1. 経営者に必要な四つの力 ユニクロ代表 柳井正

経営は「実行」です。
考えているだけ、思っているだけ、あるいは知識として知っているだけでは成果はあがりません。
考えていること、思っていること、あるいは知識として学んだことがあるならば、それを実行してはじめて、成果はあがるのです。
(略)
経営者というのは、社会から期待される成果をあげるにあたって、四つの力が必要だと考えます。
一つは、「変革する力」です。(略)
昨今の世の中の劇的変化は、顧客が望むものを一瞬のうちに変貌させます。変革か、さもなくば死か。
変革する力を持たない企業はもはや「顧客の創造」を実現することができないのです。
一つは、「儲ける力」です。
変革をお金に変えていく力です。儲けは、お客様からの支持のバロメーターでありますし、適切な経営ができているかを測るバロメーターでもあります。
また、実際儲けることができなければ、誰も幸せにすることができません。この先経営を続けることもできなくなります。
一つは、「チームを作る力」です。
仕事は全てチームで行うものです。一人でできることなどたかが知れています。
いくら変革のための良いアイデアを持ち、儲けるために大切なことが分かっていても、チームを作れなければ、大きな成果をあげることは不可能なのです。
一つは、「理想を追求する力」です。
企業の最終目的は、自分たちの存在意義である使命の実現です。使命の前では、「変革」も、「儲ける」も、「チームを作る」も、全て使命実現のための手段となります。
企業は使命の実現を通じて、社会に貢献できてはじめて存在が許されます。
そのためには大きな理想を掲げ、そこへ到達するためにやるべきことを設定し、クリアしていく。それを繰り返していく。こうした理想を追求する力があってはじめて、使命の実現に近づくことができるのです。

(柳井正『経営者になるためのノート』 株式会社PHP研究所 2015年8月24日)

この書籍『経営者になるためのノート』は素晴らしいです。一言でいえば、経営者とは「成果をあげ
る人」。成果とは、「約束したこと」を実現し、人・顧客・社会から信頼されるのです。
 経営は「実行」できないと意味がありません。経営は実行力です。考えや思っていることを実行しな
いと意味がありません。たくさん失敗して反省をすることによって成長します。
四つの力 ― 「変革する力」「儲ける力」「チームを作る力」「理想を追求する力」
 私も42年間やり続けてきました。これからもこの四つの力をもって学び続けたいです。

2. 仕事イコール人生 天職が仕事を楽しくする

 私は、旅行業を天職だと思っています。天から与えられた職業だと思うと、仕事のすべてが楽しく、ワクワクドキドキする毎日を送れます。
 苦しいことや、大変なことも起こりません。この世に困ったことは起こらないと思っています。解決するべき事案は起こりますが、困ったことは起こらないのです。その証拠に、「困った困った」と言っていたことも何とか解決して過去のことになり、新たに解決すべき問題が起こっているではありませんか。仕事が天職だと、自分の目の前に起こるすべてのことが楽しく、興味の対象になります。それが仕事イコール人生という生き方です。そのような生き方をしていると、寝ている時間を除いた残り、すべてがその人の人生になります。それに反して仕事は天職でもなく、生活の糧のためだと割り切った生き方をする人は、働いている8時間は人生にはカウントされないので、たいへんもったいない生き方です。
 天職を見つけることは簡単です。あなたの仕事を好きになることです。自分の会社を好きになる努力をすることです。偶然就いた仕事、なんとなく就いた仕事でもいいのです。好きになる努力をしてください。仕事について考えてください。小さいことでもいい、毎日改良改革をしてください。昨日より今日、今日より明日と前進するのです。すると、仕事が楽しくなり、それが積み重なって、まぎれもない天職に代わります。今あなたがやっている仕事こそが、あなたの天職です。
 こうして、その仕事が天職だと思えるようになれば、仕事が楽しくなります。たとえば、野球が大好きな野球少年は、「早朝練習をするから、朝5時にグラウンドに集合」と言われても、誰も文句を言わないでしょう。仕事もそうなればしめたものです。
 好きなものに打ち込み、一生懸命に努力をする。そんな仕事イコール人生という生き方は、奇跡を起こす源になります。

(西智彦『奇跡を呼び込む力』 株式会社PHP研究所 2015年9月12日)

 藤間秋男は、明るく楽しく元気に前向きに、100年企業創りコンサルティングが天職だと思っていま
す。42年前に開業し、作業・実務は社員に任せ、2000回以上の講演と1000回以上の面談指導を通じて、
100年企業創りコンサルティングをやってきました。
 天職を見つけたら人生は最高の幸せです。それは今の仕事の中から見つける努力をすることです。
今の仕事の中に、作業・営業・新商品開発・管理などがあります。また、他の部門もあります。その中に必ずあります。探してみてください。
 天職を見つける為に、転職を繰り返す人たちには、仕事の深さが出ないため、絶対に天職が見つか
りません。天職は英語で”calling”と言います。神様から呼ばれるという意味です。神様から呼ばれるま
で仕事を深めないとなりませんね。
 今の仕事の中で天職を見つけて幸せになりましょう。

3. この命をどういう目的のため使っていくのでしょう 

               文学博士 鈴木秀子氏

一生をかけて何をしていきますか。
一つの答えは、一人ひとりが成長するためと言われています。
(略)
順調の時は人間としての力を蓄え、それを人と分かち合い、さらに大きな力を自分の中に育てる時間だと言われます。逆境の時は、その逆境の中の苦しさを乗り越えて、より大きく人間として成長する時期だと言われます。そしてこの順境と逆境の時を応援してくれるのが、命の源である大宇宙の力だと言われます。
 でもその大宇宙の応援を私たちはどうして感ずることができるでしょうか。病気になった時、辛い時、乗り越えた時。きょうの講演の中でみんなそのことに触れていらっしゃいました。大宇宙の大きな力を直に感じるのは具体的なことに接した時です。


(『致知』創刊45周年特別記念号 致知出版社 2023年12月8日)

 私も過去、苦難がたくさんありました。40名の社員の時、副代表・部長・次長・課長が一時に退職
し、結果業績が悪くなり、銀行の貸し剥がしにあい、支店長に土下座した時、家内との仲が悪くなっ
た時など、そこで自分が変わらなければならないと思い、学び直し反省し、経営の素晴らしさに出会
い、社員を信じる経営を徹底しました。
 今の仕事は、徹底した結果今日があります。松下幸之助氏、稲盛和夫氏も創業した時、事業につ
まづいたり、社員からつきあげをくらい、改心し素晴らしい会社をつくりました。
 やはり逆境の時に、逃げずに自己反省したので今があります。逆境が成功するチャンスなのでは
ないでしょうか?