TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社

100年企業創り通信

100年企業創り通信 vol.122

2023.05.19 Fri

新型コロナ5類移行に伴う雇用保険の特例措置が終了

「新型コロナ」5類移行による影響

 厚生労働省は、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」)の感染症法上の分類を季節性インフルエンザ等と同じ5類へ移行する方針を決定しました。
これにより、雇用保険の失業給付について、コロナ対応として講じられていた各種の特例措置が終了します。
なお、雇用調整助成金のコロナ特例は、令和5年3月で終了し、通常の扱い(経済危機等への対応)に戻っています。

5類移行で終了する「離職理由」の特例

 「離職理由」に関して、令和5年5月7日で終了する特例は以下の2点です。
①コロナ感染防止や重症化の観点で自己都合離職した場合の特例
②コロナによる事業所の休業やシフト減少(概ね1か月以上、労働時間が週20時間を下回る)により離職した場合の特例
5類移行後は、通常の自己都合離職の扱いとなり、給付制限期間(2か月)なしでの給付開始や給付日数の拡大等は適用されません。なお、傷病等、妊娠・出産、育児による離職については、引き続き特定理由離職者となる場合があります。

終了する「失業認定・受給期間」の特例

 「失業認定・受給期間」に関して、令和5月7日で終了する特例は以下の通りです。
①郵送による失業認定
本人又は同居家族が高齢(60歳以上)、基礎疾患や妊娠中の場合、郵送での失業認定が認められていましたが、ハローワークでの失業認定が必要になります。
②コロナの影響で求職活動ができなかった場合の失業認定
上記①の対象者が感染懸念等の理由で求職活動が行えなかった場合、アンケートの提出で認定されていましたが、認定毎に原則2回以上の求職活動が必要となります。
③コロナの影響で30日以上職業に就けなかった場合に認められていた受給期間(通常は離職の日の翌日から1年間)の延長が認められなくなります。

免税は美味しい――プレジャーボートにも免税!?(軽油引取税)

爆買いに消費税免税っておかしくない?

 新型コロナウイルス感染症に係る水際措置の終了に伴い、外国人観光客の戻りによる観光や買い物での経済効果が期待されています。4月1日からの消費税免税制度改正で、免税手続きをよりスムースに進められるような手当も施されています。こうしたニュースを見るたび、“爆買いするほど裕福な人に消費税免税って何だろう”と疑問に思ったことはないでしょうか? 
Tax Free Shop=輸出物品販売場(免税店)での消費税免税は、消費税法で規定されたものです。国内で消費されないものの譲渡のため、所定の手続きで日本の消費税が免税となります。他国の消費税法や付加価値税法でも自国で消費されないものの購入は免税となるのと同じ理屈に拠っています。

軽油引取税の免税制度

 ディーゼルエンジン用燃料である軽油には1リットルにつき32.1円の軽油引取税が課税されています。ただし、法令に規定された「特定の用途(免税の用途)」に使用する場合は、軽油引取税が免除されることとされています。たとえば、石油化学製品製造業を営む者がエチレン等の石油化学製品を製造するための原料に使う、農業を営む者が農業に使用する耕うん機等の機械の動力源に使うなどの場合です。  この免税対象の範囲には、漁船以外の船舶で船舶の動力源に使用する場合も含まれています。裕福なイメージがあるプレジャーボートであってもディーゼルエンジンの動力源として使えば免税となります。爆買い観光客同様、なんだかしっくりきませんが、これも免税の恩恵が受けられるのです。

免税の適用に所定の手続きと利用制限あり

 免税で軽油を購入するためには、免税軽油使用者証の取得が必要となります。これを取得できる業種や機械、用途は限定されており、免税軽油を使用する機械等は、使用者証に記載されます。この免税軽油使用者証を添付して、都税事務所、県税事務所等から免税証を交付してもらい、その免税証を軽油販売業者に提出して、免税軽油を購入します。  

 プレジャーボートの場合も、面倒がらずに手続きをして所定の使い方をすれば美味しい制度です。ただし、免税軽油を用途外使用した場合は軽油引取税を申告・納付しなければなりません。不正は罰せられます。

「面的地域価値の向上・消費創出事業」の募集を開始しました

面的地域価値の向上・消費創出事業とは

 コロナ禍による来街者ニーズの多様化や、足元の円安メリットを活かしたインバウンドの回復等が期待される中、商店街等が自らの魅力・地域資源等を用いて実施する滞留・交流空間整備や消費創出事業等を支援します。地域活性化等の知見を有する専門家が伴走し、事業実施中における定期的な効果測定及びそれに基づくアドバイス等を重ねることで、地域の面的な「稼ぐ力」の向上に繋げます。

補助対象事業者

1.商店街等組織

2.民間事業者と商店街等組織の連携体

補助事業の具体的な概要

(1)専門家による伴走支援
 活用を予定している専門家は、補助事業者の役員若しくは使用人又は商店街等組織の加盟店の役員若しくは使用人以外の者のみです。活用を予定している専門家は、専門家の属性に掲載されている専門家であると認められる必要があります。専門家による伴走計画について、専門家の活用方法が具体的に示されているか等が求められます。

(2)消費創出事業
 これは回遊促進、体験・交流、商品・サービスの開発、情報発信の強化等を通じて、来街者の増加と当該実施地域内の消費拡大を促す事業を指します。
(3)滞留・交流空間整備事業
 空き店舗の改修、空き地・歩道等の利活用、景観整備など、消費創出事業の効果を高めるために必要となる施設等の工事や滞留可能な空間の整備等を行う事業です。
※(1)及び(2)が事業計画に含まれていることが必須要件となります。
補助率:2/3
補助額:上限額3,000万円、下限額200万円
募集開始日:令和5年5月1日(月曜日)
締切日:令和5年6月16日(金曜日) 15時必着

今さら聞けない「労使協定」とは

労使協定の特徴

・時間外や休日に労働(残業)をさせる場合

・フレックスタイム制や変形労働時間制を採用する場合

 会社がこれらを行おうとする場合に欠かせないのが労使協定の締結です。労使協定を一言で表すと「会社と従業員との間で決めた約束を書面にしたもの」となります。また、労使協定の特徴で代表的なものには次のようなものがあります。

労使協定の内容は法律に拘束される

 例えば会社と従業員との間で「繁忙期の残業には残業代を支払わなくてもよい」という内容の労使協定を締結した場合はどうでしょう。
 労働基準法37条では「法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて労働をさせた場合や法定休日に労働をさせた場合には割増賃金(残業代)を支払わなければならない」ことが規定されています。したがって「繁忙期の残業には残業代を支払わなくてもよい」という内容の労使協定は、労働基準法37条に拘束されるため無効になります。言い換えれば、法的裏付けのない内容の労使協定は無効になるということになります。

届け出なければ効力が発生しないものも

 労使協定が「会社と従業員との約束」であるならば、当事者間で合意していれば効力が発生するのが普通の法律での考え方です。しかし、労使協定の中には労働基準監督署に提出して初めて効力が発生するものがあります。その代表例が36協定(時間外・休日労働に関する協定)です。せっかく締結しても届け出を忘れたまま残業や休日労働をさせている場合には、労働基準法違反になりますのでご注意ください。

届け出が義務付けられているものがある

 効力が発生しないものとの違いが分かりづらいでしょうが大切な論点です。会社と従業員との力関係の違いを考慮して、従業員に不利な内容にならないよう労働基準監督署がチェックを入れるため、一部の労使協定に届け出を義務づけています。ただし、これは効力が発生しないものと異なり届け出を忘れた場合でも、罰則こそありますが、労使協定の効力は発生します。この労使協定の代表例にはフレックスタイム制や変形労働時間制に関する協定があります。

別表六(三十一)の誤記載に注意喚起

別表六(三十一)での記載誤り

 令和4年度改正の賃上げ促進税制の適用を受けることが出来る申告が令和5年3月決算法人から始まりますが、これに先立ち、国税庁は「別表六(三十一)を使用するに当たっての注意点(中小企業向け賃上げ促進税制の適用に当たっての注意点)」を公表し、別表の記載に誤りがあり、税額控除額が適正に算出されていない事例が見受けられるとして、注意喚起を行っています。

税理士会も協力呼応

 その一環として、日税連他の各単位会に対し注意喚起について周知依頼をし、税理士会側はこれに応えて、各ホームページに一斉にこの情報を掲載しています。税理士会側は、本税制は累次の改正が行われ、法人税確定申告書別表の記載に当たり、改正前の適用要件と混同しての誤記載が考えられるため、適用する制度の要件と申告内容を今一度ご確認ください、と呼び掛けています。

記載誤りの例

 国税庁の注意喚起文では、例えばとして、適用年度の雇用者給与等支給額と比較される、前事業年度の雇用者給与等支給額(比較雇用者給与等支給額)の記載に誤りが見受けられる、としています。ここは、前年度記載した適用年度額をそのまま書くのが原則で、誤事例では、当適用年度に退職した従業員に対する給与等の支給額を差し引いたりして、本来であれば本税制の適用を受けることが出来ないにも拘わらず本税制での税額控除の適用を受けていたり、誤って記載した金額に基づいて税額控除額の計算をしていたり、しているようです。

当初申告記載額限度要件

 なお注として、次のことにも触れています。本制度には当初申告要件があり、当初申告での別表六(三十一)の控除対象雇用者給与等支給増加額の欄に記載された金額が控除限度額なので、その後に修正申告や更正の請求をしたとしても、この金額を変更することは出来ません。また、雇用安定助成金については、適用判定では雇用者給与等支給額から控除せず、税額控除限度額の計算に於いては雇用者給与等支給額から控除することとされていますが、過去の改正による影響で、比較雇用者給与等支給額が前年記載額と異なっても正しい場合があります。