藤間秋男のブログ
2021.01.13 Wed
みなさんこんにちは、TOMAコンサルタンツグループの藤間秋男です。
私の著書「成功する事業承継」より、今日からみなさんの会社を100年企業にするためのエッセンスをお届けします。
今日は、社長が次の代に譲る場合の心得として「後継者の教育」についてお話します。
後継者にスペシャリストはいらない。ゼネラリストを育てよ。
創業者は何かを作り売ることで起業したスペシャリストです。
私の場合は公認会計士です。スペシャリストとして、いろんな新しい部門をつくって、そこで先頭になってどんどん新しい部門を開拓してきました。
しかし、社員が増えていくことでその役割は各部門の従業員が担っています。そのために後継者に求められることは、広い知識、技術、経験を持つゼネラリストな才能です。
後継者には社長が歩んできた道の先を歩かせていくことが大切になってきます。ですからスペシャリストではなく、いろいろな部門のことを学ぶ、いろいろな経営を学ぶ、ということが必要です。
その中で一番重要なのは「人格」を高めることです。「人格」を高め、人がついてくるような「人徳」を作ることが必要ですし、その他にも、部門長になったり部門に行ったりして各部門のことをいろいろと学ぶことも必要です。
後継者は「人格」を高め「人徳」を作り、いろんな部門を知っていくことが重要だと思います。また、ジェネラリストを育てるということ、後継者がそこを理解することは重要だと思います。
後継者には「経理」と「財務」を学ばせましょう。難しそうに見えて、一番簡単です。経営をする以上「数字が弱い」は許されません。これは家計に例えれば、財布の状態が分からないまま、日々の生活を送ることと一緒です。
そうならないために、利益の出入りを見る「経理」、資金関係を扱う「財務」を体系的に学ばせるためにも、経理部での経験を積ませることは非常に重要です。経理ってそんなに難しい話ではないです。
「俺は経理不得意だから税理士さんに任せている」という会社がありますが、こういう会社が潰れるんです。経理に不得意なトップとイエスマンの経理が重なったときに、会社は潰れます。
そうならないためには、将来の社長は「経理」と「財務」を学ばないといけません。できれば簿記の2級もとっていただきたいと思います。経理の部門に半年1年いれば出来るようになります。
仕分けなんかはどうでもいいんです。一番重要なのは試算表が読めること。決算書が読めること。銀行にちゃんとその話ができること。これが重要ですから、そんなに難しい話ではないはずです。半年か1年ほど、経理や財務の部署に行って、勉強させ、経理が不得意だなんてことは言わせない。
孫さんとかいろんな経営者は基本的には仕分けなんて知りません。決算書が読めて試算表が読めるだけです。こういったことを学んでいただきたいと思います。
我々TOMAコンサルタンツはお客様にそれを勉強させる役割もあります。毎月試算表を持って行き、社長、後継者にその試算表をちゃんと説明して、どうやってお金がなくなったのか、どうやってお金ができたのか、去年と比べてどういう売り上げだったのか、どういう財務体質になっているか、毎月毎月お客さんの所に行って説明をします。
これが一番の役割だと思っています。そうやって社長、後継者を育てる。それがTOMAコンサルタンツだと思っております。