藤間秋男のブログ
2020.12.30 Wed
私の拙著「成功する事業承継」より、皆さんの会社が100年続く企業にするためのエッセンスをお届けします。
今日は「事業承継の心得」をお伝えさせていただきます。
ぜひ、聞いていただきたいと思います。
後継者選びについてお話いたします。後継者は必ず子どもにと考える社長もいます。しかし、老舗を見ると、婿養子を後継ぎにするケースが多く見られます。また、実力ある従業員や外部から選ぶケースも最近はあります。
実は、私自身も子どもは継がないということで、TOMAコンサルタンツグループを私どもの親族外の人間に会社を継いでもらいました。
それぞれのケースに一長一短があるため、自身の会社にはどの選択が最適なのかを客観的に考えることが大切です。
後継者にまず一番継いでもらいたいのは、「理念」と「創業の精神」です。これを伝え、「これを守ってくれ」という風にお話します。私も今の社長には「経営理念を守ってやってくれ」と言いました。
ただ経営理念も時代の変化とともに、変わる部分もあると思います。全く変えてはいけないというわけではないと思います。
全く変えてしまうということでなく、これまでのものに近い理念でやっていく必要があります。それはなぜかというと、今までついてきた社員は、この理念できているわけです。
次の社長になったら、「理念を変える」「考え方を変える」と言われたら、ついていけません。
大塚家具の例も同じです。
前社長が会長になり、その会長と社長が争って、社長の考え方でどんどん進んでいる。社員はついていけませんよね。やはり時間的なものを作らないと難しいと思います。
会社の精神や理念は企業の不変の土台であり、それらを後継者が自ら理解し、社員に浸透させる義務があります。後継者にはそれができる人物を指名すべきだと思います。
後継者づくりの心得として、「経営理念」を守ることを指導することが正しい事業承継のあり方ですし、単に経営を引き継ぎ業績を上げてもらうことが事業承継ではないのです。
社員を幸せにし、お客様を幸せにし、仕入れ先を幸せにする。
そういう考え方、これはやはり理念がきちんとしてないとダメです。ですから経営理念をきちんとして、その経営理念を守ってもらうことが必要かと思います。
経営理念通りやってれば何してもいいよ、先代も「それでいいよ」と言えるようにならないといけないと思います。
「経営理念から外れていることはノー」
「経営理念から外れてなかったらイエス」
というような枠組みをつくる。
ある意味では、「経営理念はブレーキだ」と言われていますし、「ビジョンはアクセルだ」と言われています。何かをやる時には、「経営理念の中だったら何をしてもいい」という会社であれば、自由闊達に意見が出ます。
そのようなことを重要視していく会社が残ると思います。
どんな集団であれ、リーダーに求められるのは「人間力」です。
「この人が言うなら、ついて行こう」と思われる人のことです。これは企業についても同じことが言えます。
後継者は自分と似た人間ではなく、今に適していて、且つ「人間力」を持ち合わせた人物を選ぶべきであると思います。
65歳で45歳の人間を選んだ時の選択基準は、「人柄が良い」、「嘘はつかない」、「社員の面倒見がいい」、「理念をきちんと継いでくれる」
この4つで指名をさせていただきました。
仕事の能力は一番ではなくていいのです。
仕事の能力が高い人は、人格的な人がうまく使えばいいので、結果的には「人格」が一番大事です。
能力で選ぶと、必ず派閥争いなどが出てきます。
「人間力」があると、それより一段上ですから、派閥争いも出ないし、皆が従ってついてきます。やはり後継者には「人間力」が必要だなと思っています。
TOMAグループの中で、後継者問題に関しては私が一番最適だと思っています。これまでいろいろな例を見ておりますし、みなさんのいろいろなご相談に乗り、対応してきました。
無料で相談にのりますので、後継者問題について、
「後継者がいないがどうしたらいいか」
「後継者が育たない、どうしたらいいか」
「後継者をどうやったら育てられるのか」
このようなお悩みがある方は、ご相談いただきたいと思います。