100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート
vol.267 2020.8月号

2020.08.01 Sat

1. 不況を乗り切る5つの方策(稲盛和夫)

「不況を乗り切る5つの方策」以下および①~⑤ 『経営者の四季』TKC出版
参考『不況を乗り切る5つの方策ーいま、何をすべきか』稲盛和夫著・サンマーク出版

企業は不況を境に体質を強化し、次の飛躍に備えることで発展していくのです。
不況が厳しければ厳しいほど、明るくポジティブな態度で、全員一丸となって創意工夫を重ね、
努力を傾けて難局を乗り切ることが大切です。(稲盛和夫)

コロナ不況も同じです。

① 全員で営業をする
  全社員がアイデアを出し合い協力すれば新しく得られるものがあるはずです。

全員とは経理、総務、人事、企画、情報システム部門なども営業を考えてみてください。
下請業者、取引先、円満退職社員などにも紹介をお願いしてみてください。

② 新製品開発に全力を尽くす
  お客様の意見・要望を集め、全社一丸となって新製品の開発を進めていくべきです。

「丸亀製麺」は持ち帰りうどんのスープを凍らせて大好評。「築地銀だこ」は他の人気店のうどんなどを店舗に入れて拡大。
「かつや」は月2種類の新商品。うどんの持ち帰りなど、革新をしています。
お客様や社員にアンケートを取り、新商品開発の材料にしましょう。打つ手は無限ですね。

③ 原価を徹底的に引き下げる
  従来のやり方を見直し、徹底的な合理化、原価低減を断行しましょう。それが景気回復時の大幅利益増につながります。

IT化、RPA化、オンライン化、テレワーク化、家賃ダウン化、他、打つ手は無限です。

④ 高い生産性を維持する
  少なくなった仕事を従来通りの人員ですれば、生産性は下がります。
 余ってくる人員は営業、環境整備、商品開発などを行い、緊張感を保つことが大切です。

高い生産性を維持しようと思い、方針を書いて、それを掲示する。

⑤ 良好な人間関係を築く
  不況という局面では、企業の真の力が問われます。職場の人間関係を見直し、再構築する絶好の機会ととらえ、
 さらに素晴らしい職場風土をつくる努力が大切です。

以上①~⑤までをやり遂げる決意と思いをぶつけて書面に書き、提示して、皆で常に確認することが必要だと思います。
これで絶対に乗り切ると思い、続けることですね。

 

2. すばらしいバトンタッチの手紙をいただきました(虎屋の事業承継)

通常バトンタッチはハガキの報告だけですが「虎屋」は違いました。
TOMAもバトンタッチは報告だけでした。ただしTOMAだよりなどに何回も書かせていただいています。
以下に「虎屋」の新会長、新社長より、それぞれいただいた手紙から特に感銘を受けた部分を紹介します。

① 代表取締役会長 黒川光博氏の挨拶

(入社してから)約50年が経ちました。
元号は昭和から平成、令和へと移り、高度経済成長、バブル崩壊、インターネットの普及、東日本大震災、
新型コロナウイルスの大流行など、国内だけ見ても実に様々な出来事があり、人々の暮らしや価値観も大きく変化してきました。
虎屋におきましても(略)時代の流れと共に変化を繰り返して参りました。
この間、私が変わらず大切だと思い続けてきたことは、お客様への感謝の気持ち、品質の向上、
会社を支えてくれている社員の満足です。
売り上げはもちろん大切ですが、決してそれが先に来るのではないということを、長男光晴とは数年かけて話し合い、
強く共有できたと感じております。
(略)世の中の常識が覆るほどの変化が急速に訪れる中で、当然商売のあり方にも変化が求められます。
(略)思い切った改革を行うべきであり、そこにこそ若い力が必要だと感じ、この時期の交代を決断いたしました。

② 代表取締役社長 黒川光晴氏の挨拶

五世紀続く和菓子屋の長男として生まれ、幼い頃から今日の日を思い描きながら、様々な経験を積んで参りました。
私にとって工場は学びの場であり、製造に携わる人たちが菓子を作る姿を飽きることなく眺めていたのはつい昨日のことのようです。
学生時代、海外の学校に通い、世界の広さを痛感する一方で、(略)虎屋や自分自身が果たすべき役割についてじっくり考える機会にもなりました。
卒業後には他業種での仕事も経験しましたが、常においしい和菓子を作るために何をすべきかを考え、そのことに対する情熱は年を重ねるごとに強まっています。
(略)虎屋の経営理念「おいしい和菓子を喜んで召し上がって頂く」ために、今私たちがなすべきことについて真剣に考え、社員と共にその実現に向けて歩んでいく所存です。

素晴らしい親子のバトンタッチの手紙です。涙が出ました。
時代の変化に対応するためにバトンタッチして親子2人で代表権を持ち、変化に対応していく決意が出ています。

息子は海外留学、他業種を経験して、和菓子「虎屋」を外から見て、小さい頃から愛する「虎屋」の社長になる。
素晴らしいバトンタッチですね。経営理念の承継も宣言しています。
皆様もバトンタッチの時にきちんとした決意表明をお手紙で出すことをおすすめします。さすが! 脱帽! すごい!

 

3. 天は成功という「試練」を与えることでその人を試している(稲盛和夫)

『「成功」と「失敗」の法則』稲盛和夫著(致知出版社)

仕事で大成功を収め、地位や名声、財産を獲得したとします。
人はそれを見て、「なんと素晴らしい人生だろう」とうらやむことでしょう。
ところが実は、それさえも天が与えた厳しい「試練」なのです。
成功した結果、地位に驕り、名声に酔い、財に溺れ、努力を怠るようになっていくのか、それとも成功を糧に、
さらに気高い目標を掲げ、謙虚に努力を重ねていくのかによって、その後の人生は、天と地ほどに変わってしまうのです。
つまり、天は成功という「試練」を人に与えることによって、その人を試しているのです。

藤間秋男は「会長になって悠々自適でいいね」と言われることがあります。違います。

① 私は会長になって、今まで創ってきた事業承継・ヘルスケア・経営コンサル・人事労務コンサルなどに、
 もう一つ商品を社員に残していきたいと考えました。
 そのために、YouTube200本、Facebook仲間5,000人、Twitterなどをやり、駅広告を出したり、外部へ発信し続けています。
 まだ芸能人とは違い、ブレイクしていませんが、これから出版、Twitter、Instagramなどへ発展させていきたいと思っています。

② 人格や人徳を高めたいと倫理法人会で倫理を真剣に学びはじめました。
 結果、東京都倫理法人会の副会長の指名をいただき、倫理の学びをもっと深めていきたいと思っています。
 私の思いの中に「一生勉強臨終定年」と言う言葉があり、一生倫理法人会で学び続けたいと思っています。
 土日もなくZoomでの学びも50回以上になっています。
 私は坂本龍馬のように夢を追いかけている最中に、バタッと死ぬことが願いです。
 明石家さんまさんの「ワクワク死にたい」はそれではないかと思っています。ピンピンコロリで死にたいです。

 

4.  「楽しく暮らしたい、幸福に生きたい」を実現できる集団(倫理法人会)

倫理法人会は全国で69,000社の会員企業が活動しており、716カ所(東京45カ所)の学びの場があります。
「楽しく暮らし、幸福に生きる」ためには「万人幸福の栞」の中にある17カ条の学びとその実践をすると必ずなれるのです。
結果論ですが、私も入会する前にうまくいった時はこの17カ条のとおりに実践しており、
うまくいかなかった時は実践していませんでした。

基本的な考え方を紹介すると「素直(純情)」になること。
ふんわりとやわらかで、何のこだわりも不足もなく、澄みきった張りきった心、これを持ち続けること。
この実践が最も大切です。
人の言いなりになることではありません(松下幸之助さん、稲盛和夫さんも成功する人の条件は素直だと言っています)。

【具体的実践】これを実践している方は楽しく、幸福に生きることを実現できています。

 
この3つが大切です。それができると楽しく幸福に生きられるのです。そうでない人は実践できていないのです。
その実践のために、毎週どこかの日に倫理法人会のモーニングセミナーに早朝参加して、
その実践ができているか確認・反省することができるのです。
さらに以下の問題があると17カ条にその教えがあるのです。

『万人幸福の栞』丸山敏雄著 倫理研究所刊

① 困難(病気、仕事、他)           第2条「苦難は幸福の門」

② 親との関係                                  第13条「本を忘れず、末を乱さず」

③ 配偶者との関係                          第5条「夫婦は一対の反射鏡」

④ 子供との関係                              第6条「子は親の心を実演する名優である」

⑤ 毎日がつまらない                 第1条「今日は最良の一日、今は無二の好機」

⑥ 他いろいろなこと                      第14条「希望は心の太陽である」

すべて17ヵ条の中に問題の解決方法が出ているのです。
それを毎週一回早朝に集まって勉強・反省するのです。宗教ではありません。
宗教は教祖がいてそれを拝むのですが、拝む人はいません。17ヵ条を作った人(丸山敏雄)はいますが、教祖ではありません。
とにかく17ヵ条の実践をしていれば楽しく幸せになれるのです。経営が良くなるのです。

また、仲間が楽しく幸せになりたい人ばかりで素晴らしいです。
ホームページを見ると皆様の近くに必ず倫理法人会があります。
私は渋谷区倫理法人会(水曜日・朝6時半~7時半)銀座倫理法人会(火曜日・朝7時~8時)に出ています。1回参加してみませんか。
それを極めたら人生楽しく幸福になれますよ。なれていないのは、それができていないからなのです。朝起きの人も幸せになれます。

私も昨年、初期の簡単な食道がんの手術をし、人生このまま死ぬのは嫌だと思い、もう一度倫理法人会で学びはじめました。
このコロナの時期に経営をどうしたらいいのか悩んでいる人は特に入会おすすめです。
(第15条「信ずれば成り、憂えれば崩れる」)

最後の第17条「人生は神の演劇、その主役は己自身である」。
TOMAの経営理念「明るく・楽しく・元気に・前向き」も倫理法人会と合致している気がします。
倫理法人会で心の在り方を学び、人間取扱説明書を学び、成功哲学を学んでいると思います。

Facebookなどでご質問ください。
お問い合わせいただけばお答えさせていただきます。
私も素直なために今があります。

 

5. 生きているだけで丸儲け(明石家さんまの座右の銘)

明石家さんまは3歳の時に母を亡くし、義母は実子をかわいがり、寂しい思いをしました。
その腹違いの弟をすごくかわいがったが19歳で他界。

また、収録が早く終わり1便早く大阪に帰ったら、当初乗る予定だったJAL123便が墜落しました。
単独機では世界最大となる520人もの犠牲者を出した「日航機墜落事故」に巻き込まれる寸前だったのです。

そうしたことから座右の銘が「生きているだけで丸儲け」になり、
娘の名前IMARU(いまる)も「“い”きているだけで”まる”もうけ」からとったのだそうです。
その後「ワクワク死にたい」を座右の銘にしたいという話もあります。
今を生きる素晴らしい言葉だと思います。

人間に生まれる確率は宝くじ一等に10回連続で当たるような超低い確率になるそうです。
虫や動物に生まれてきても不思議はないのに人間に生まれました。感謝するべきですよね。
「生きているだけで丸儲け」と毎日生きていることに感謝して、明るく・楽しく・元気に・前向きに生きていきませんか?
座右の銘にさんまの笑いの根源があるように思います。