100年企業創りレポート
2021.07.01 Thu
( 日本講演新聞 2021.5.17 東京都で行われた「喜多川泰&香葉村真由美 W講演会」での講演より )
① 僕は、いつの時代もどんなに時代が変わっても「新しい扉を開く鍵は学びの中にある」と思っています。
② もっと言うと、皆さんが次のステージに行くために不可欠なのも「学び」なんです。
③ 以前の時代の流れはゆっくりで、30年、40年と変わらないものがたくさんありました。(略)子どもたちに対して「これからの時代もこれを頑張っていれば大丈夫」と自信を持って伝えられるものがありました。ところが、今は時代のサイクルがあまりに早くなったんですね。だから「これをやっておけば大丈夫」と言い切れるものがなくなってしまいました。
④ 「10年後にもあり続ける仕事」さえ、なかなか見えない時代です。それが今の時代のしんどいところです。
⑤ 重要なのは、「何かを獲得するための学び」ではなくて「学びそのもののための学び」ということです。
⑥ その「学び」の大切さを教えてくれた、僕らにとって一番身近な人というのは、僕はやはり「学問のすすめ」を書いた福沢諭吉さんだと思うんです。
⑦ 諭吉さんは「学問のすすめ」の冒頭で、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずといへり」と書いています。(略)「…にもかかわらず、なんで世の中にはこんなに貧富の差や生活の差が存在するのか、しかもどうして生涯においてそれを逆転できないのか」と。
⑧ つまり諭吉さんの結論は、「それは学問をしないからなんですよ。だから学問をしましょう」なんですね。生まれ持った性格も違うし、状況も環境も違う。だけど、機会は平等にあり、どんな状況で生まれても逆転できるし、一生懸命頑張れば報われる。でも報われていないとすれば「それは学問をしないからだ」と言っているのです。(略)「うまくいくために学問をしましょう」と諭吉さんは言っているわけです。
⑨「懸命に生きること」と「幸せになれること」とは別問題なのです。その幸せになれるかどうかのポイントは、「学び」だと僕は思っているんですね。
⑩ 江戸時代では職業を自由に替えることは許されませんでした。(略)でも明治時代になって時代は変わりました。(略)「学べば、今の自分の状況をどんどん良くしていけるのに」と教えてくれたのです。この「学ぶことで自分の状況は変えられる」は、今の時代でも言えることです。
⑪ 「いい大学に行けば安泰」「大企業に入れたら安泰」とか、勉強した結果手に入るもので幸せになれると僕らは思っていたんです。でもそうじゃないんです。「学んで獲得したもの」で幸せになれるんじゃないんです。「学び続けること」で幸せになれるんです。僕らはもう一度そのことに気付かなきゃいけないのです。
藤間秋男は、若いころは本当に学びが嫌いでした。けれど、経営がうまくいかず、いろいろなことがうまくいかないとき、いろいろな研修に出て本当に学び続けました。日総研、アチーブメント、倫理法人会などなど。本も、松下幸之助、稲盛和夫、船井幸雄、丸山敏雄、論語など、たくさん学びました。
その中で、経営理念の大切さや、相手は変わらず自分が変わらないといけないことや、社員・家族の幸せづくり、ユーザーインの考え方、自己革新のすばらしさ、明朗・愛和・喜働の考え方などに出会い、その実践を通じて、今、大変幸せです。
やはり、今でも会社を革新し、自己革新し続けて学んでいます。だから、幸せなんだと思います。また、仕事の専門書でなく、人生を豊かにする本を読みませんか(「やり方」でなく、「あり方」の本)。今は倫理法人会で毎週、早朝学んで、人生の幸せは、明朗・愛和・喜働の実践しかないことを学び続けています。一度参加してみませんか。ご紹介します。全国68,000社、全国700か所で毎週1回、早朝1時間学んでいます。
(株式会社入江感動経営研究所 代表取締役 入江元太氏のFacebook 2021/5/24の投稿より)
① 2018年の文化庁の調査によると、1ヶ月に大体何冊くらい本を読むか、という問いに対し、「1冊も読まない」と回答した人が、47.3%もいる。
② 米国市場調査会社GfK NDPの調査によると、本、新聞、雑誌など、活字媒体を読む時間は、調査対象30か国中、
上位5か国:インド(週10.7時間)、タイ(9.4)、中国(8)、フィリピン(7.6)、エジプト(7.5)
下位5か国:韓国(週3.1時間)、日本(4.1)、台湾(5)、ブラジル(5.2)、イギリス(5.3)
③ 「日本には資源がない。しかし、大きな地下資源がある。それは、国民の勤勉さである。勤勉さを失ったら、日本は惨めなことになる。」そう喝破したのは、吉田茂首相です。
④ 国民1人あたりのGDP(労働生産性)は、OECD37カ国中、21位です。これは、すなわち、国民一人ひとりの付加価値(=粗利)を生み出す力が先進諸国より低い、ということを指しています。
⑤ ・本を読まない ・労働生産性が低い ・勤勉性が低下している
このような国の未来はどうなるのでしょうか。今こそ踏ん張りどころ、と思うのは私だけでしょうか。
学ばないと大変なことになりますね。
藤間秋男は、朝から晩まで本を読み、学び続けています。時間があれば、朝、昼、晩読んでいます。楽しいからです。また、たくさんの人に良いことはお知らせしたいからです。
この、100年企業創りレポートも、20年以上毎月出していて、278号になりました。私の考え方や、いろいろな本や学びで得た情報を皆様に紹介しています。それが喜びであり、自分の学びとなっています。本を読み続けませんか。よく考えると、成功している方は皆読書家ですね。
「松下幸之助に学ぶ 指導者の一念」パナソニック株式会社 終身客員 木野親之
(「理念と経営」2021年4月号 コスモ教育出版)
(1)敗北の条件
① 一点目は、「もうこれでいい」と満足してしまうことです。業績も上がり、会社の雰囲気もいいところまでよくなってきた。ここまできたら上出来やと思う。それを幸之助は『あかんで』と言います。そう思った瞬間に慢心が生まれると言うのです。
② 二点目が、「自分ながらよくやったな。ここらで一休み、一服しょうか」と思うことです。その弛みが心に隙を生み、正常な判断を誤らせてしまうのです。
③ そして三つ目。いつの間にか経営理念を忘れてしまうことです。経営者が経営理念を忘れた会社というのは、舵のない船と同じです。柱のない家に住んでいるようなものです。それに気づかず、いつの間にか、経営が我流に流されていくと言うわけです。
この三点に共通しているのは、事業が前向きになってきたときに起こるということです。(略)勝って兜の緒を締めよ、です。(略)常に経営理念に照らして前に前に進んでいく。それが経営です。停滞は、敗北なのです。幸之助は、よくこう言っていました。「君。人が一度落ち出したら、とどまるところを知らんようにダーッと落ちていくで。崩壊するのは、一瞬や」
(2)成功するための条件
① 一点目は、やはり「異質化すること」です。(略)「日々是新」です。今日より明日へ、今月より来月へと異質化していかなければいけないのです。
② 二点目は、常に「前に前にと前進すること」です。この地球上の森羅万象すべてが生成してどんどん発展している。それが自然界の生命の循環の方程式だと、幸之助は言うのです。この方程式に基づけば、私たちも常に一瞬一瞬、前に進んでいかなければならないのです。
③ そして三点目は「人間という存在の使命を自覚すること」です。(略)他の生命を食べさせてもらっている限り、その恩返しをしなければならない。それが自らの使命を自覚して、その役割を果たすために努力を続けることだと言うのです。その使命は一人ひとり違うわけですが、(略)リーダーの立場でいえば、社員一人ひとりの持ち味を活かし、その中に潜んでいる大きな創造性を引き出す努力をしていくこと。それを常に心がけることがリーダーには求められていると言っていました。
(3)「ありがとう」と言えば、元気が出る
① 幸之助は、よく口癖のように「君ならできるよ」と言いました。
② 「君な、自分の力を三倍にする方法があるで」と言うのです。
a)一つには、毎日簡単なことでいいから目標を決めてやり遂げて達成感を感じること。目標をやり抜いたという達成感は自分の力を増大させる最も簡単な方法なのだと言うのです。
b)もう一つは、良いことをすること。(略)他人から喜んでもらうと充実感、満足感で満たされます。それが自信につながっていくのです。
③ さらに「社員のやる気を起こす三条件」も教えてくれました。
a)一つは、いつもニコニコ顔で過ごすこと。(略)太陽のような明るい会社の雰囲気が社員のやる気をつくるのです。
b)二つ目は「おはよう」「元気か」などと1人でも多くの社員に言葉をかけるように努力すること。
c)そして三つ目が「ありがとう」という感謝の言葉を必ず言うことです。幸之助は、「ありがとうを口に出せば元気が出る。耳に入れれば勇気が湧く」この言葉を口にすると、奇跡が起こる。
今、TOMAがあるのは木野先生のおかげです。さらに言うと、松下幸之助さんのおかげです。「経営理念の確立と浸透で50%は成功する」を信じて、社員数は40名から200名になり、後継者もでき、今の素敵なビルにも入居できました。
『精神科医が教えるストレスフリー超大全』 樺沢紫苑 ダイヤモンド社
(1)天職と適職の違いとは
① 適職とは、その人の個性や能力に合った職業。天職とは、天から授かったと思うほど自分に合った職業です。自分の「ビジョン」や「生き方」にマッチした「その仕事をするために生まれてきた」「天から与えられた」と思えるような職業が天職です。
② まずは「適職」を見つけ、経験を積む中で、自己洞察が進み、自分の向き・不向きや、何をしたいのかが具体的に見えてきます。いきなり見つかるのではなく、最終的に「天職」にたどりつくというイメージです。
③ 「自分はこの仕事をするために生まれてきた」と思える仕事に出合えると、仕事が「生きがい」となり、仕事が楽しくてしょうがなくなります。人生を楽しく生きるために、「天職を見つける」ということは、重要な要素となるのです。
(2)天職は簡単には見つからない
「天職が見つからない」と思っている人は、自分の「天職」や「適職」について探求中の人です。その探求の先に、いつか天職との出合いが待っているのです。
(3)なぜ、天職を見つけるといいのか?
①「自己実現欲求」自分が本当にやりたいことを実現して得られる
満足感、充実感を満たすライフ(Life)ワーク〈天職〉
②「社会的欲求」「承認欲求」を満たす
ライク(Like)ワーク〈適職〉
③「生理的欲求」「安全欲求」を満たすライス(rice/米)ワーク
〈図:マズローの欲求5段階説と仕事、文中から抜粋〉
人生にとって、一番の幸福とは何か? それは自分の天職を知ってこれを実行に移すことである。
(内村鑑三 キリスト教思想家)
樺沢さんは、何回も海外研修にご一緒させていただいた、すばらしいベストセラー作家です。
藤間秋男は、天職を見つけました。はじめ、会計士の仕事は向いていないと思いました。神経質そうな会計士が多く、数字のやり取りも好きでなかったのですが、仕事を始めたときの上司がコンサルティング思考の会計士で、自分の目標となりました。TOMAを創業してからは、事業承継、経営計画、人事コンサル、医療コンサル、IT、国際税務など、専門特化したサービスもスタートさせましたが、私のライフワークは「今日から100年企業創り」コンサルです。後継者育成、事業承継と思っています。
天職って、たぶん一心不乱に取り組んでいく中に、足元にある仕事になるのではないでしょうか。「隣の芝生は青い」と言われ、あっちこっちに転職する人には、天職は絶対に見つからないと思います。今やっている仕事を深堀する中にあるのではないでしょうか。