100年企業創りレポート
2021.05.01 Sat
38年間、事業承継コンサルタントとして1500回の講演と、2000回以上の相談を受けてきました。また自身も38年前に、まったく「0」で会計事務所を開業し、経営者としてTOMAコンサルタンツグループを、社員200名、お客様1000社のワンストップコンサルティンググループに成長させ、3年前にお客様の見本となる親族外事業承継をしました。
TOMAのルーツである、明治23年創業の藤間司法書士法人も、娘婿に継がせる準備をしています。日本で1番わかりやすく、たくさんの指導を経験してきた藤間秋男が、納得できる事業承継の本を出版しました。
〈執筆にあたり考えたこと〉
① 後継者をつくらない経営者に喝を入れる。
② 30代、40代でも、事業承継は考えなければならない。
③ 自分が汗水たらしてつくった会社を、他人の自由にさせたり、つぶしてよいのか。
④ 会社が永続発展するためには、次の若い世代を育てなければならない。
⑤ コロナ後のスタートに必ず事業承継が必要。
〈具体的な内容〉
① なぜ事業承継をやらなければならないのか
~ 人間は老い死ぬ ~
② 次の候補者をつくる仕組み(経営チーム)
③ 事業承継をするときの注意事項
④ 事業承継の一番大切なのは、経営理念の確立と浸透
⑤ 100年以上続く老舗の事業承継を学ぶ
⑥ 100年企業をつくる10個のヒント など
さっと読めて、わかりやすい本です。事業承継の必要性を常に意識した経営ができるようになります。そうなると、後継者・後継幹部が出てくるのです。是非、手に取ってお読みください。家族や社員、お客様や仕入れ先、地域の幸せをつくるためにお読みください。
「大将の戒め」(徳川家康の名言)
大将というものは、敬われているようで その実家来に絶えず落ち度を探られているものだ。恐れられているようで侮られ、親しまれているようで疎んじられ、好かれているようで憎まれているものじゃ。
大将というものは、絶えず勉強せねばならぬし、礼儀もわきまえねばならぬ。よい家来を持とうと思うなら、我が食を減らしても、家来にひもじい思いをさせてはならぬ。自分一人では何もできぬ。これが
三十年間つくづく、思い知らされた家康が経験ぞ。
家来というものは、禄でつないではならず、機嫌をとってはならず、遠ざけてはならず、近づけてはならず、怒らせてはならず、油断させてはならぬものだ。
「ではどうすればよいので」
家来はな 惚れさせねばならぬものよ。
この文章を見て、涙が出ました。経営者の結論だと思います。社員に惚れさせるためには、人格の向上(徳積み)だと思います。人間としてのあり方を追求すべきと思います。私が学んでいる倫理法人会では、「明朗、愛和、喜働」を実践し、毎日ワクワクしていることが部下に自分を惚れさせることだと学んでいます。
さらには、このような一節が「万人幸福の栞」にまとめとしてあります。
「ふんわりとやわらかで、何のこだわりも不足もなく、澄みきった張りきった心を持ち続けることであります。」
こういう人間に、毎日なれたら素敵ですね。また、社員だけでなく、家族やお客様や業者や友人からも惚れられたら、人生の成功者になれますよね。
TOMAの経営理念は、「明るく・楽しく・元気に・前向き」です。これも人から惚れられる実践かもしれません。そんな惚れられる人間になるために、論語や松下幸之助や稲盛和夫が書いた本を読み、倫理法人会などで学びませんか。「やり方」の学びでなく、「あり方」の学びです。
(銀座塾「会社を継ぐ君へ」2021年3月26日講演)
(1)災禍に備える。
大地震、大火、疫病は、一生のうちに一回はやってくる。14人の店主で、このジンクスから逃れられたものはだれ一人いない。明暦の大火から新型コロナウイルスまで。
(2)苦境に遭っても決してめげない。
(3)終身雇用、年功序列を守り通す。
リストラとは、経営者や会社の構造を変えるのが主眼で、従業員の首を切ることではない。終身雇用こそが所得格差を是正する!アメリカの優良企業には、終身雇用、年功序列が多い!
(キャタピラー、デュポン、ジョンソンエンドジョンソン)
①果敢に業態変更を行う事。
②血より暖簾(のれん)を大事にする。長男を含め実子に継がすとは限らない。
〈藤間の覚書:吉田社長は次男、祖父は養子とのこと〉
③誰も手を付けない商売が繁栄の原点。
(4)二と付くものは持たないこと!
二号、セカンドハウス、セカンドビジネス、セカンドカー。但し、「別宅」は別。会社と自宅は必ず別の場所に。(災禍)
(5)良品生活
一流品に触れて、出来たら日本の伝統文化にも触れてみる。粋な大人になる!
(6)「読み、書き、そろばん」これが後継者教育の原点。
数学の重要性。(中略)
(7)会社は誰のものか?
お得意先とは売り先だけではない。顧客、仕入先、従業員、株主全てがお得意先。
「『株主価値が最も大事』という考えは、世界で最もばかげたものだ。株主価値は結果であって戦略
ではない。経営者にとって大事な支持者は、あなたの従業員、顧客、製品だ。」
(ゼネラル・エレクトリック社(GE)のCEO ジャック・ウェルチ)
400年の重みのある社長の話。感動しました。淡々と話される中に凄さを感じました。
① 一生に一度は必ず災禍があることを覚悟する。もしかしたら、二度三度あるかもしれない。それを前提に考え行動する。コロナで「ついてない」など思わない。
② 果敢に業態変更を行う。私は、新部門、新商品、新エリアをつくるべきと聞いて感じました。
③ やはり会社を継続発展。能力のある人に継がせる。長男にこだわらない。
④ 良品生活。一流品に触れて、粋な大人になる! これは、できていません。けどこれから目指したいです。吉田社長はすごく粋な雰囲気がありました。
⑤ 子供には「読み、書き、そろばん」本を読ませ、文章を書かせることの重要性を感じました。
⑥ すべてがお得意先と考える。400年続く重みを感じました。
⑦ 徳川家康が江戸に来た時に、ついてきたそうです。
TOMAのビジョンは「日本一多くの100年企業創り」です。400年続く、伊場仙社長の言葉。多くの企業に伝えたいです。
① 勉強等やったことがないけれど、成功している方は沢山おられます。(略)共通することは成功の原理原則に敵った行動がとられていることです。(略)たどり着いた結論が「ありがとう」の実践です。
② 「ありがとう」を基本的なマナーとしてのレベルを越えて、成功の原理原則に適った行動をとるための道具として活用するのです。これなら特別な才能や時間、お金も要りません。誰でも出来ます。
③ 更に「ありがとう」の実践は、単なる成功以上に、自分も周囲も明るくハッピーなものにし、成功をより価値あるものにします。ですから「人生成功の鍵」なのです。
④ 感謝すればするほど豊かさを引き寄せる。それが宇宙の法則です。感謝する心の具体的行動が「ありがとう」の実践です。「ありがとう」と感謝した対象はすべて、私たちに報いようと働いてくれます。
⑤ 実現したいこと(目標)に、「ありがとう」を。
a)「キレイに使っていただき、ありがとうございます」を書かれたトイレは、まず例外なくキレイに使われます。
b)実現したいこと(目標)を完了形で表現し、その後に「ありがとう」を付けた一文を作り達成された姿を明確にします。
c)京セラ創業者の稲盛和夫氏は、誰もが不可能というような難しいことも、それが達成された姿を、色までついてハッキリと心に描けたときは、どんなことも達成されてきたとよくいわれます。
d)頑張って達成しようとするのでなく、実現したいことを明確にして、その達成された姿を潜在意識に完全に刷り込むまで機会あるごとに、繰り返し反復することです。
⑥ 誰に対しても、私から「ありがとう」を
a)自動的に前向き積極的な心構えに変わっていきます。
b)実践の度に、何らかの良い手ごたえがあるので、容易に継続できます。
c)良い人間関係、良い意思疎通、協力者、コミュニケーション能力といった成功する環境を整えていきます。
d)「ありがとう」といわれた相手はハッピーな気持ちになり、次出会う人にハッピーな気持ちをもって対応するでしょう。周囲、組織を明るくしていき善循環を起こします。
⑦ 自分自身にありがとうを。〈藤間の覚書:人に言っても、自分にも「ありがとう」が細胞に〉
実験で、ミカンに「ありがとう」と声をかけると、いつまでも新鮮さを保っています。「バカヤロー」と言うと、ミカンはすぐカビてしまいます。「ありがとう」によって細胞が活性化し元気になり、いつまでも若さを保ちます。効果的なアンチ・エージング法というより、若返り法とさえ感じます。
⑧ 困難・逆境に「ありがとう」を。
“ありがとう”の呪文を唱え、消極的、否定的な意識を断ち切るのです。
⑨ 使っている道具、扱っている商品に「ありがとう」を。
モノにも命が宿っています。「ありがとう」と感謝して扱えば、そのことに報いようと働いてくれます。
a)イチローが世界で一番ヒットを多く打てるのは、世界で一番バットを大切に扱っているから。
b)「お菓子のデパートよしや」は、業界で断トツ日本一の利益率の会社としてよく知られています。
創業者神吉武司氏は、毎朝出社されると配送センターのお菓子に「お菓子の皆さんありがとうございます」と数十回大きな声で反復されます。
⑩ なにもなくても「ありがとう」を
a)なにもない時も「ありがとう」を口癖のように反復する。(故 小林正観氏)
b)「なにかあったら、ありがとう なにがあっても、ありがとう なにもなくても、ありがとう」
⑪ 「私は運がいい、ありがとう、感謝します」を機会あるごとに反復されることのご提案です。
藤間秋男は年中「ありがとうございます」を言い続けています。「ありがとう」があいさつになっているのです。
あまり多すぎて、「ありがとう」のありがたみが感じられないとも言われています。けど、「ありがとう」と言われて悪い感じはしないし、人を励ます言葉だと思っています。「ありがとう」を人に連発しても、自分の身体にも言っているのと同じですから、若返りや長生きの方向にいっているのではないでしょうか。
これからも、「ありがとう」を言い続けていきます。メールやSNSでも、必ず「ありがとう」を入れ発信しています。