藤間秋男のブログ
2021.02.22 Mon
みなさん、こんにちは、藤間秋男です。
私の拙著「永続企業の創り方10カ条」より、今日からみなさんの会社を100年企業にするためのエッセンスをお届けします。
とくに今、コロナという大変な状況がありますが、私はこれから3年ぐらい続くと思っています。そんな中で、過去の太平洋戦争中の大空襲を受けたり、関東大震災を生き延びた老舗の具体的な生き残り方法を、これから何回かに分けてお伝えしようと思いますので、ぜひ、なぜ乗り切れたのかということを、頭に入れていただきたいと思います。
まずは、甘納豆の元祖でもある飴の老舗「榮太樓總本舗」の榮太樓さんです。1818年、埼玉県の飯能で菓子商をしていた細田徳兵衛が、2人の孫を連れて江戸に出て、九段坂に井筒屋を開きました。
3代目細田安兵衛が、日本橋魚河岸で、病父を助け、金鍔(きんつば)の屋台売りをしたところ、「大きくて甘くて美味しい」と評判になり、1857年(安政4年)日本橋の現在地に店舗を構え、屋号を自分の名前「榮太樓」と改め開業したのが榮太樓總本舗です。
江戸出府の年から数えて、創業200年になる会社です。
この会社は、原料や製法にこだわり、とにかく徹底したこだわりの味を作る、これが強みです。家訓は「心の豊かさに挑戦する榮太樓」で、この豊かさ、美味しいものを通じて、みなさんに豊かさを反映するためのものを作るということです。
過去の危機は、東京大空襲、戦後の原料統制。太平洋戦争の時は、310万人の人は亡くなり、大空襲で榮太樓さんもだいぶやられたということです。こういう時に、危機を乗り切り、続いている理由は、商品ありきでやる。
とにかく良い商品をお客様に送り続ける、伝え続ける、地元とのつながりを大切にする。榮太樓さんは非常に地元のつながり、日本橋を大切にしています。日本橋のことについて、とにかく率先していろんなことをやる。そして、業界のリーダーとなっていろんなことをしていく。そういうことです。
それから家族経営。あまり派手にしないで、とにかく家族でやっていくっていう発想があります。
今、飴屋さんをやったり、いろんな新しい商品を作っています。皆さんが美味しいと思えるものを徹底して開発して作っている。芯はブレないけれども、それに対していろんな工夫をしてやっていく。ですからきちんとした家訓や理念を持ちながら革新をしていくということだと思います。
商工会議所が、東日本大震災後、経営理念を持っている会社と持ってない会社がどうなってるか調べた時に、業績が悪化していない会社というのは、理念がしっかりしていた。ブレない経営をしているところが残っているということを言ってますが、榮太樓さんも同じように理念を大切にし、革新をしているということが重要だと思います。
事業承継については、小さいときから商品を食べてきた。それから他社の経験もさせた。社員にもいろんな経験をさせることだと思います。
いつも思うのですが結論は、老舗は、しぶとく、いつまでも諦めない経営をしていく。それから、打つ手は無限。革新をする。これが老舗の元かなと思います。
今のコロナの中で、同じようにみなさんもしぶとく、最後まであきらめない。なおかつ打つ手はは無限で、常に、元はきちんとしながら、革新をしていく。そういう経営をしていただきたいと思います。