藤間秋男のブログ
2021.02.17 Wed
こんにちは、藤間秋男です。
私の拙著「永続企業の作り方10か条」より、今日から皆さんの会社が100年残るエッセンスをお届けさせていただきます。
今、このコロナの時代でどうやって生き残るのかということは、関東大震災とか太平洋戦争、東日本大震災、こういう非常なことを乗り切った老舗から学ぶのが一番だと思いますので、老舗についてお話します。
味付海苔を作った海苔の老舗「山本海苔」のお話をさせていただきます。1849年、現在も本店のある日本橋室町に創業し、初代山本徳治郎が創業した当時は、日本橋に魚河岸があり、各種の商いで賑わっていました。
2代目は、マーケティング的な手法を取り入れ、顧客ニーズに応じた海苔を8種類に分けて販売しました。皆さんも同じですよ。お客さんごとに分類するということ、すごく重要です。
家で食べる用、進物用、海苔の原料用として配る。それから味付け海苔の原料用として配る、お寿司用の業務用、お蕎麦用。いろんな佃煮用など、いろんなものに分けて販売しました。みなさんも今売っている商品をいろんな形で、お客さんのニーズごとに分けて分類するのも一つだと思います。
特徴・コアコンピタンス、おいしい味をお客様に約束すること。原点の話です。食べ物屋さんであったらおいしいもの。我々であれば、お客様に寄り添って、お客様のいろんな問題を解決する。そういうことが一番の強みです。
ですから、今来てもらってるお客さんは、一番大切なお客様です。このコロナの時代で今でも来てもらえるお客さんが本当のお客様です。こういう人たちにおいしいもの、素晴らしいサービスを、より付加価値の高いものを提供する、これが重要だと思います。
家訓・理念、2代目が日々書き留めていた門外不出の和綴本があるそうです。これを見ながら過去のいろんな苦労を乗り切ってきた。そして、一族が仲良くすること。山本海苔は今、社長は本業、副社長は実は中央区の区長に今なって、中央区の貢献にあたっています。
一族が仲良くするいうこと。「積善の家には必ず余慶あり」で、要するに良いことを積み重ねている家には、必ずもっといいことがあるよ、ということです。社外貢献、おいしいものを伝える、社員を大切にする、地元を大切する、常にそういうことをやりながら生き延びていったということはあります。
そういう意味では、このコロナ時期にも、常に人を元気づける、人を常に助ける、そういう気持ちを持ちながらやっていく必要があるかなと思います。
過去の危機、明治維新、関東大震災、太平洋戦争、といった危機を、乗り越えてきたわけです。コロナの状況もありますけれども、太平洋戦争では300万人の人が亡くなりました。全部建物が壊れた、そういう中でこうやって成長してきた、生き残ってきたっていうこと。これは仕事を最後まで諦めないでやってきたからです。常に打つ手は無限というこの気持ちです。
今、皆さんの会社は打つ手打ってますか?すべてやりきってますか?
通販やってますか、オンライン、いろんなビジネスをやってますか?
それから、テレワークやってますか?
とにかく今あるものをやっていると、3年後には、また違ったビジネスや、ビジネスモデルが出てくるだろうと思います。そういう中で、やっぱり皆さんはどう考えていくかということが重要だと思います。
続いている理由・変化への対応、不易流行・伝統と革新・品質重視、伝統は守るけど革新はバンバンやる。そういうことだと思います。
通販、それからいろんなものを置く。今スーパーは、売れるわけですからスーパーに出せるものがないかどうか、これも一つ考えてみるということがあります。また、家飲みのつまみを何か作れないかどうか。そういうものをしてみるとか、いろんな考え方を出せると思います。
先ほど言った、いろんな伝統と革新を、皆さんには続けていっていただきたい。それが重要です。そして打つ手は無限です。皆さんは打つ手無限だと考えてやってますか?
事業承継は小さい時から仕事の話をし、商品にも親しませる。事業承継については早くバトンタッチをすべきだと私は思います。最近のzoomだとかRPAだとか、AIだとか、テレワークだとか、なかなか歳をとった経営者には分かりません。
私は65歳で譲ったので、今本当に幸せだなと思いますけれども、革新的なことをやるにはやっぱり若い人じゃないとできないと思っています。だから自分は会長になって、何かあった時の応援団だと今私は思っています。
若い人にバトンタッチをして、二人でこの難関を乗り切るというのも一つ重要なことではないでしょうか。
ということで、皆さん最後まであきらめない、打つ手は無限です。若い人の力を借りて、AIやITの技術とかを借りながら、とにかくこの難解を乗り切っていきましょう。