藤間秋男のブログ

社長は聞き役に徹しよう!書籍『永続企業の創り方10ヶ条』より

2021.02.09 Tue

 

こんにちは! TOMAグループ藤間秋男です。

私の拙著「永続企業の創り方10ヶ条」より、永続企業にしていくためのエッセンスをお届けさせていただきます。

役員会議は社長が話すためにあるのではなく全員で議論する場

役員会、何のためにやるんでしょうか?役員会議での社長の独演会は厳禁です。なんの役にも立ちません。役員会議では、全員発言で積極的に議論し、目標達成のための具体化をするということです。

経営チームつくを作ることを推奨しましたが、経営チームはあくまでも日常的な非公式な会議の場です。

これに対して役員会議は、定期的なオフィシャルの会議です。最大の違いは、正式な決定を下せることです。しかし、それだけにプロセスが大事です。

社長はなるべく聞き役に回り、むしろみんなの意見を聞く場だと思ってください。社長の独演会は厳禁です。社長が会議の95%も使っているような会議は会議ではありません。独演会で誰も聞いていません。また誰の心の中にも入りません。

みんなで議論することが重要です。役員会議では、全員が十分考え発言し、議論し、反省し、行動する場としてください。全員がコミットすることが大事です。

この議論を通じて、「あぁ、なるほどな」と納得するということが重要です。目標を達成するために、何が必要か、何ができるか、具体的に議論して決定してください。

会社目標が達成できたら、全員でその達成感を共有することも必要です。役員会で、みんなで達成したら拍手をする。又は朝礼で達成したら拍手をする。そのようなことが必要だと思います。

拙著には「経営チームは人を育て後継者を見つける」と書きましたが、この点は役員会も同じです。社長の独演会でなく、全員がわけ隔てなく平等に発言でき、積極的に議論ができる場になっていれば、やはり人が育ち、後継幹部も育ち、ひいては自分の後継者も見つかります。

そのためには、社長がいろんな方、役員に「君はどう思うかね、君はどう思うかね」と必ず重要な案件は、みんなから意見を求めるということです。その意見を踏まえて考えさせるということに重要だということになります。

今までの延長線上ではなくイノベーションから考える目標設定

目標設定というとで参考になるのは、松下幸之助の「3%のコストダウンは難しいが、3割ならばすぐにできる」という言葉です。

これだけ聞くと、なかなかわかりませんが、発言が出てきた背景を見るとよく理解できます。

パナソニックがまだ松下電器だった頃、トヨタに納品する車用のカーラジオについて、毎年3%のコストダウンを求められていたそうです。

ところがある年、アメリカに輸出する車のために、突然、3割安くしてもらえないかと相談されたのです。

アメリカで日本の商品を売るために値段で競争するためには、ラジオも安く仕入れないとコストが高くなってしまう。そういうこともあり、3割安くして欲しいと言われたのです。

当然、事業部長は無理だと断ることにしましたが、松下幸之助は3%なら今までの延長線でコストダウンを考える。だけれども、3割下げるには商品設計からやり直さなければならない。そうだとしたら3割は無理ではない。やってみようということだったのです。

実際に、それで3割下がったのです。ですから、イノベーションを起こすためには、1%、2%、3%でなく、5割とか、3割とか、2割とか、思い切ったことをやると、意外とそういうものができてくるのではないでしょうか。

松下電器は実際その要望に応えられたそうです。物事を延長線で考えず、イノベーションなら可能であることを明らかにした言葉だったのです。

まとめ
・役員会議は全員が発言し議論する場
・社長は聞き役に徹する
・重要案件は皆から意見を求めて考える
・目標設定はこれまでの延長線上ではなくイノベーションを起こすことを考える

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