藤間秋男のブログ

社内からの後継者選びは「社内アンケート」で社員の声に耳を傾ける

2020.12.22 Tue

 

私の拙著「永続企業の創り方10ヶ条」より、今日からみなさんの会社を永続企業、100年続く企業にするためのエッセンスを届けいたします。

後継者を社内から選ぶなら、社員の声に耳を傾ける

後継者が身内から見つからない場合は、次のステップとして社内から探します。往々にして、社長が後継者を指名するケースがありますが、これは危険です。なぜなら、社長が後を継がせたい人と、社員がやってほしい人は、一致するとは限らないからです。
そこで、お勧めするのは『アンケートの実施』です。
「5年後、10年後のリーダーは誰がいいと思うか」という社員アンケートを全員に対して実施します。

もちろん、気兼ねなく自由に書いてもらえるように、結果は社長以外には一切秘密にします。TOMAグループでは、このアンケートを200人の社員全員に対して3年間、毎年実施してきました。

会社を任せる人物は能力より社員から慕われている人

そして、社員の意見を参考に後継社長を選びました。社長に選んだのは、社員から一番慕われている人物でした。能力はもちろん大切ですが、それ以上に大切なのは、社員から慕われる「性格・人柄・人徳」です。
会社が永続していくためには欠かせません。そして、会社の理念を継承してくれる人であることも重要です。

私も今、バトンタッチして2年半経ちますがが、本当にこの人間にしてよかったと思っています。それはどういうことかというと、今の社長は「人柄が良い」ということと、「人の話をよく聞く」ということです。私にはあまりできなかったことです。

彼だからこそ、みんなが「この人だったら話を聞いてくれるから一緒にやっていこう」という連帯感ができてきました。私は自分が社長時代、それができませんでした。

自分でやる経営者から人を巻き込む経営者へバトンを渡す

人にはそれぞれタイプがあります。
0を1にする人というのは、ビルゲイツさんやジョブズさんのように、「人の意見を聞くより自分でやっていってしまうタイプの人」です。このような人は、0を1にするのが得意です。
1を10にする人というのは、「今の状態から伸ばしていくタイプの人」です。0を1にする人がずっと会社のトップをやってはいけないのです。1を10にする人に、どこかでバトンタッチをして、みんなを巻き込んで経営をしていくことが重要だと思います。

理念をきちんと承継してくれて、人柄が良く、人徳のある人を選ばなければなりません。能力だけで後継者を選ぶと、派閥争いが起こり、社員が退職したりと色々な問題が起き、大変です。

社長としての能力ももちろん必要ですが、後継者を選ぶうえで人柄、人徳が一番大切です。そのほか、理念をきちんと承継してくれる人を選ぶことが一族外から選ぶ場合も、一族の場合も重要になります。

このような後継者のバトンタッチをしていると、次の代も同じように10年ぐらい前から、俺は「この時に社長の職を譲る」と準備をし始め、決めた5年ぐらい前からその中で後継者を決めていきます。最後に、何人かの候補からバトンタッチする2、3年前に後継者をしっかり決めていきます。

バトンタッチ後は見守る

譲った後は、次の代5年ほどバトンタッチが上手くいくまでは、会長職として残って見守ります。このような仕組みを作れたら、永遠に会社は続きます。

それが、ある日突然にばたっと死んだら、慌てて次の社長を選ぶ、心構えのない人を選ぶというような経営をしていったら、続かないです。

きちんとバトンタッチの期間を設けて、バトンタッチした後も5年ぐらいはお目付け役として残る。そういう体制が、毎回毎回できてくるといいと思います。

私自身も、もし社長として経営をこのまま続けていたら、1、2年はいいかもしれないですが、2、3年も経つと年も取ってきて今の時代に乗り切れていなかったと思います。後継者に早く譲って次の代に託さないと、新しい改革はできないです。そこを理解していただきたいと思います。

そのためには、自分はいつ社長を退任するか。「社長を譲る。」これを宣言します。

宣言しないで、「譲るつもりだ」では辞めません。必ず引退時期を宣言して、宣言し続けてください。そうすれば後継者もできるし、辞めざるを得なくなります。それが会社を続ける法則です。

まとめ
・社内から社長を決めるときは「社内アンケート」を活用
・会社を任せる人物は「能力」より「社員から慕われている」人
・後継者へのバトンタッチには期間を設ける
・社長を譲る宣言をする

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