TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社

藤間秋男のブログ

後継者問題の解決は"家族と社員の幸せ”に繋がる

2020.12.21 Mon

 

中小企業は後継者問題を解決しないとほとんどが廃業する

日本の中小企業の社長は、私と同じ67歳という年齢が一番多いんだそうです。5年後には72歳になるということで、結果的には「廃業は相当増えるだろう」ということが世間では言われています。

つまり、後継者問題というのは企業にとって重要な問題です。

社長を後継者に譲ることは幸せなこと

私は2年前に社長を後継者に譲りまして、今は会長になっています。社長の時は「ちゃぶ台返し」の連続でした。しかし、社長を譲ると言ってからは「議論はするけど、最後はお前が決めろ」と後継者に言ってました。

これを言ってからは、本当に私が言ったことは無視する無視する…。本当にひどいものでした。けれども仕方がないです。彼らも責任を持ってやろうとしているわけですから。ここで、「ちゃぶ台返し」してはだめなんです。

私が創業した「TOMAコンサルタンツグループ」は、32年ほど前に全くゼロでスタートしました。いろんな失敗を重ねながら、社員が200名まで増え、社員に譲りました。

私は今、本当に幸せです。なぜならば後継者に恵まれたからです。ですから、皆さんにも100年企業創りをぜひやっていただきたいと思います。

100年企業を目指すためには後継者候補は1人ではダメ

100年企業を目指しましょう。社長が4代いないと100年企業になりません。そして、任せないと後継者は育ちません。後継者だけではなく、後継幹部も同じように育てる必要があります。

後継者を目指している人もやめてしまうかもしれない。死んでしまうかもしれない。こういった可能性もあることも考える必要があります。

私どものお客様でもありました。社長を譲り会長として優雅にやっていたら、その子供さんが亡くなってしまったのです。

このように、後継者を育てることは難しいです。経営者候補は一人ではダメです。何かあった時のためにも何人も作らなければ会社は守れません。

これからはチームで経営する時代

TOMAは、何人も後継者候補います。なぜなら今はみんなで経営しているからです。よくお話しますが、5人のチームで経営をしていたとしたら、1人がいなくなっても、4人でやる、または1人入れて5人で経営することが出来ます。

そういう仕組みが必要であり、トップ1人だけの経営ではダメなんです。仕組みを作って経営することを考えてください。

弊社の場合、210名とどんどん増えています。私ではなく、次の代が理念を承継してその通りに会社を経営しています。

後継者に引き継いだ人の声に「経営者として一番の幸せなことは何だったのかと尋ねると、何の躊躇もなく安心して経営を任せられる、いい後継者に恵まれたこと」とあります。

みなさんどうでしょうか?これから、後継者をつくっていく、安心して任せられる後継者候補を選ぶ。そういったことを考えていただきたいです。

会社を譲ったら最後に決めるのは先代ではなく後継者

私は今の後継者に、95%ぐらいは任せられます。5%は私の意見があります。ですが最後は、「後継者が決める」のです。

「これやりなさい」と私がいっても、後継者は「やりません」とやらない。こういったこともあります。彼は自分で考えています。先代に言われたからやるのではなく、後継者が考えて会社を経営するということが重要です。

節税重視の株分配は不幸の始まり

税理士さんから節税のために「株を長男が3割、次男が3割、長女が3割、社員1割という株の分配をした」という話を聞きました。この分け方は最低です。一番大切なことは「節税」でしょうか?

節税を優先し、兄弟がそれぞれ3割ずつ株を持つ。父がいるうちは父親が「俺がこうする」で誰も文句はいわないでしょう。しかし、父親も母親も居なくなったとき、この3分の1ずつ持った子どもたちは、どういう判断をするのでしょうか?

兄は右に行く。弟と妹は左に行く。
このような意見が出た時には、当然2対1の兄弟争いが起こるはずです。これは最悪です。経営は上手くいかない、家族間も上手くいかない。このような状態になってしまうのではないでしょうか。

100年企業創りには「理念」と「ビジョン」が必須

立派な後継者が出たとしても、次の代はそうではないかもしれません。やはり理念に沿って合わせることが大切です。ベクトルは常に「理念」「ビジョン」に合わせる。こういうことが重要だと思います。

100年企業を創るには「人を育てる仕組み」、これが重要です。人を育てないと後継者も育ちません。そのためにまず、経営理念の確立と浸透をしてください。

まとめ
・後継者がいることは幸せだ
・後継者候補は1人ではダメ
・これからの経営はチームでする
・会社を譲ったら最終決断をするのは後継者
・節税重視の株分配は不幸を呼ぶ
・100年企業創りには「理念」と「ビジョン」が必須

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