100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート
vol.271 2020.12月号

2020.12.01 Tue

1.生産性と創造性、両方を向上させるチャンスが来た(遠藤功)

「生産性と創造性、両方を向上させるチャンスが来た」
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役 遠藤功(
「理念と経営」 2020年9月号 コスモ教育出版 )

(1)新型コロナは「目に見えない黒船」だ

 ① 世界規模で沈んだ経済は、完全に元には戻らないと私は考えています。戻っても七割ほどの規模に縮んでしまう。
  (略)リーマン・ショックはストックを直撃しましたが、今回はフローを直撃しています。

 ② 平成の30年間は、緩慢なる衰退の状態にありました。日本にとっては、ここから脱却するラストチャンスになる
  ということです。なぜなら、危機的な状態は新たな様式を生み出すことにつながるからです。

(2)ポストコロナ時代の「SPGH戦略」

  三割縮小した「70%エコノミー」を想定した経営を覚悟する必要があります。

 ・Sは、「サバイバル(Survival)戦略」です。

 ① 人員を適正化、ダウンサイズすることです。

 ② コストを変動費化し、身軽な経営にする。改めて事業のコアを見直すことも重要です。

 ③ 目先のビジネスでしっかり稼ぐ。何より内需に目をむけることです。

 ・Pは、「生産性(Productivity)戦略」です。

 ① 今回の危機で改めて露呈したことは、会社がいかに「不要不急」なものだらけだったのか、ということでした。
  不要な通勤、不要な出張、不要な残業、不要な会議、不要な書類……。デジタル化、オンライン化、リモートワークの実現で、
  それらすべてが不要なものだったとわかってしまった。

 ② だから今こそ、本格的にデジタル化に踏み出すべきです。

 ③ 不要なことをやめることで、業務工数は30%減ります。そしてデジタル化による効率化で生産性は30%アップします。
  合わせれば50%の工数で足りるということです。

 ④ 転換をうまく推し進められれば、一気に生産性世界トップも夢ではないと思います。

・Gは「成長(Growth)戦略」です。

 ① 既存事業でサバイバルしながら、一方で新規事業の探索を強化する。新たな成長エンジンの確立です。

 ② これからやるべきはアジャイル方式です。(略)とにかくどんどんやっていくこと。たくさんトライしてみることです。

 ③ 加えてM&Aを活用して既存事業を強化したり、新規分野への参入も狙う。時間を買うんです。
   弱肉強食で苦しい会社も出てきますから、M&Aのチャンスは拡大します。

・Hは、「人材(Human Resource)戦略」です。

 ① これから必要になってくるのは、「新たなレールを敷くことができる」人材です。

    ② 外部からの積極登用を進める必要があります。新しい血、異質の人材を入れるということです。

 ③ 正社員ではなく、契約社員として高報酬で迎えるという選択肢もあるでしょう。(略)
  そのためにも、
早く仕組みを整備しておくことです。

(3)経営者に改めて気づいておいてほしいことは、デジタル化の魅力です。

 ① 特にコストダウンです。

    ② キーワードは「自己管理力」。

    ③ 過剰管理でもなく、野放しにもならないよう、リモートワークにおいては社内コミュニケーションに 原則が必要です。
  人によってコミュニケーションの仕方を変える。先輩とペアを組むなど、メンタリングを強化する。

遠藤功さんの提言する『4つの戦略』に感動しました。まさにこれからの時代についていくためには、SPGH戦略」だと思いました。

SP⇨業種にもよると思いますが、既存業種はこのように考えないといけないと思います。

G ⇨アジャイル方式のように、どんどんアイデアを出させる。それを実行してみる。失敗する。再チャレンジする。
  会社を活性化し、社員をワクワクさせると思います。この時代、何が当たるかわかりません。
  成功者のほとんどは、成功した事業は全て社員の反対を押し切ってやったものだという話も聞きます。

H⇨このまま、同じレールの上でよいとする社員ばかりの会社は革新できません。新しい血を入れる必要があるかもしれません。
 また、新しい血としてTOMAのような中小企業専門のコンサルタントを入れてみるのはいかがでしょうか。
 ただし、原則しか言わない、社長の顔色ばかりみているコンサルタントでは新しい血にはなりません。

 TOMAもたくさんのコンサルの例がありますが、会社の新しい血になるべく、社長にとって心地いい言葉はいいません。ときには解約覚悟で苦言も呈します。コロナは企業の革新のチャンスだと思います。

 

2.「何が来ても大丈夫」と諦めずに進めば必ず道は開ける(伊藤麻美)

「『何が来ても大丈夫』と諦めずに進めば必ず道は開ける」
日本電鍍工業株式会社代表取締役 伊藤麻美 (
「理念と経営」 2020年9月号 コスモ教育出版 )

① 厳しい状況下において、経営者にとって大事なことは、常に明るく振る舞いながら、「何が来ても大丈夫だ」と
 いう姿を社員に見せることだと私は思っています。

② 32歳の時、父が創業した今の会社を突然引き継ぐことになりました。(略)父の亡き後の新社長のもとで
 会社の経営は傾き、10年間で10億円の借金を背負っていたことが判明したのです。

③ 朝の元気な挨拶からスタート。当時の職場には、挨拶さえ交わされない重い空気があったのです。(略)明るく振る舞うことで
 少しずつ周りの雰囲気を変えていきました。

④ 「できない」は禁句です。自分ができなければ誰の力を借りればできるのか、今できなければいつできるのか、
  できることを前提として考える発想力を求めるようにしています。

⑤ 「ため息」も禁止です。

⑥ 「どうすればいいですか」という質問もNG。「私はこう思うけれども、どうですか?」と質問しなければなりません。

⑦ 今の会社の雰囲気は、社長就任時に比べると、まるでパーティ会場のようににぎやかです。「何が来ても大丈夫だ」と、
  常に明るく振る舞いながら、諦めずに進めば、必ず道は開けると、私は今でも信じています。

TOMAの経営理念は「明るく・楽しく・元気に・前向き」です。TOMAでも、朝のあいさつもまだまだしない人もいます。その人は本当に幸せになれるのかなと思います。家庭とも友人とも社員ともあいさつをできない人は好感がもたれないからです。残念です。

挨拶は人を動かす 丸山敏雄
「倫理の道標 丸山敏雄の発見した幸せになる生活法則より」
 「丸山敏雄ウェブ」一般社団法人倫理研究所

挨拶は人と人、心と心を結ぶ金の鎖です。おはようの一言に、自分が見事に表れる。
日常の当たり前の行為に、じっくり磨きをかけたい。

 

3.おもしろく考えてると、おもしろい人生になる(斎藤一人)

『斎藤一人 奇跡を起こす「大丈夫」の法則』舛岡はなゑ(マキノ出版)

① 笑い話なんだけども、たとえばゴキブリが1匹2000万円の価値があるとするじゃない。そしたら、家の中に入ってきた瞬間、何とかして捕まえようとするよね(笑)。「これ捕まえたら、シャネルのバッグが買える!」「これで家のローンが返せる!」みんな鼻息を荒くしてゴキブリを探すよね。何としてもゴキブリに出てきてもらわなきゃって思うんですね。そういうふうに、あなたがゴキブリを嫌いなのは2000万円の価値がないからだって思うと、ちょっと楽しくなるよね。


② 好きか嫌いって、突き詰めていくとそんなものなんです。考え方次第で、ものごとはいくらでもおもしろくなるんだよ。だから、おもしろく生きるかどうかも自分次第なの。


③ じゃあ、どうしたらおもしろく考えられるんですかって言うんだけど、それは、おもしろく考えようとする努力だよね。私なんて、何でもおもしろく考えるようにして何十年も生きてきたから、回路がすぐスッとおもしろい方に行くんだよね。これってね、おもしろく考えようって思う努力なの。


④ 人生ってね、おもしろく考えてると、おもしろい人生になるんです。その反対で、おもしろく考えない人は、人生もおもしろくなくなっちゃうの。あのね、人って放っておくと、悲しいこととか苦しいことを考えるようになってるんです。脳を放っておくと、そういうことばっかり考えるようになってるの。だから、いつも悲しいんですとか、苦労が多いんですって言ってる人は、おもしろく考える努力を怠ってるんだよね。言い方が悪いかもしれないけど、簡単に言うと怠け者なんです。魂の怠け者なの。


⑤ 起きたことは、良くも悪くもないんです。(略)起きたことをおもしろく考えたり楽しく考えてたりするのには、ひと工夫いるんです。要は「味つけ」なんだよね。(略)ユーモアを交えるとか、ちょっと味つけをすると、抜群におもしろい人生になるんです。

藤間秋男はいつも、おもしろいこと、楽しいことを探し続けています。
それが皆様にも感動し喜んでいただけることであれば、TOMAだよりやFacebookで紹介したり、プレゼントを買って渡したりすることが大好きです。ワクワクするのです。
一番大好きなのはTOMAのメルマガでご紹介している、偉人たちの良い言葉です。
本当に良い言葉は、同じ環境にあったときには、本当に「しびれ」ます。
先義後利と言われますが、20,000人以上にメルマガで良い言葉を送り続けて、今のTOMAがあると思われます。
皆様も、おもしろい人生を生きるようにしませんか? それは他の人が喜んでいただけることを常に考え続けることです。

 

4.成功する人は、必ずお母さんを大切にしていた(近藤昌平)

以前、私が寄稿した書籍から親孝行の大切さをお伝えします。

『成功する人は、必ずお母さんを大切にしていた。』VAV倶楽部会長 親を考える会代表 近藤昌平 編(PHP研究所)

(1)はじめに(近藤昌平氏)

 ① 私が会長を務める異業種交流会・VAV倶楽部は、おかげさまで40年の長きにわたり、経営者やビジネスパーソンの皆さまが
  定期的に集い、当代一流の経営者や文化人の方々の生き方、考え方を学ぶ場として活動しております。
 ② 「親御さんの躾や教育が良かったからだな」と感じることが、多々ありました。
 ③ あらゆる形で世に広め、若い世代にも「親の価値」を理解し、親への感謝を忘れない人がたくさんいるということを、
  同世代の人々に知ってもらいたいのです。

(2)「TOMAの経営理念は母の性格」(藤間秋男)

 ① 私の母は、「明るく・楽しく・元気に・前向き」な性格です。TOMAグループの経営理念も
  「明るく・楽しく・元気に・前向き」です。
 ②【明るい】いつもニコニコして、太陽のように明るい母です。
 ③【楽しく】何事も楽しくニコニコとやっていました。
 ④【元気に】いつも元気な母で、「秋男なにやってるんだ!」と元気に怒っていました。
 ⑤【前向き】いろいろな決断を常に前向きにしていました。
 ⑥ 本当にできの悪い息子で母には大変迷惑をかけ続けました。母のお陰で、また、大切なところで沢山のアドバイスを
  くれた父のお陰で今の私があると、両親には心から感謝をしています。(略)これからも長生きをしてください。

そんなことを書きました。親孝行をしない人は成功しないと言われています。

『万人幸福の栞』 丸山敏雄(一般社団法人倫理研究所)

① ほんとうに、父を敬し、母を愛する、純情の子でなければ、世に残るような大業をなし遂げることはできない。
 いや世の常のことでも、親を大切にせぬような子は、何一つ満足にはできない。
② 親を尊敬し、大切にし、日夜孝養をつくすのは、親がえらいからではない、強いからではない、
 世の中にただ一人の私の親であるからである。私の命の根元であり、むしろ私自身の命である親だからである。

 

「成功者に親不孝なし」 佐藤康行 (「お金の不安が解消するブログ」より)

① 両親を大切にしない人間が、人を大切にするはずがありません。人を大切にしない人間が、成功するはずがありません。
② 根っこが両親だとすると、根っこを無視して花や実をつけることは不可能なのです。

私が、今あるのは両親が産んでくれたからです。一番感謝しなければならない人です。
その人に感謝しない、大切にしない人が、社員やお客様などに感謝や大切にするはずがないと思います。
親孝行する人が成功します。