100年企業創りレポート
2020.11.01 Sun
1.コロナに耐える社長が続けている経営習慣(小宮一慶氏)
「コロナに耐える社長が続けている経営習慣」 小宮コンサルタンツ 代表取締役CEO 小宮一慶 (「日経トップリーダー」第432号 2020年9月1日) ※〈〉内は藤間の補足です。
① 新型コロナウイルスの拡大により、皆さんの生活や働き方は大きな変化に直面しています。こうした変 化は「未来が早くやって来た」と言えます。(略)電車の中も道路も空いている日常は、人口減少社会の日本に待ち受けている未来の姿だと私は考えています。
② 経営の本質や原理原則はコロナ感染拡大が収束した後のニューノーマル(新常態)でも変わりません。それどころか、重要度はより増します。
③ 経営の本質は経営学者のピーター・ドラッカーが言う通り、マーケティングとイノベーションに尽きます。お客さまのニーズを見極めて、ふさわしいものを提供する。その方法を、刻一刻と移る環境の変化に合わせて価値を創造していく。これを押さえていれば、会社は成長し高収益体質になります。
④ 松下幸之助さんも、「富士山に登るとき、そのルートが難しいのならば違うルートで登ればいい。富士山を動かすことはできない」とおっしゃっています。(略)できない理由よりも、やる方法。経営者に必要なのは、これまでのやり方に固執しない姿勢です。〈あり方を伝えて多数のアイデアを出させる〉
⑤ 経営の原則(1)「公私混同を徹底的に排除する」
公私混同かどうかの基準は簡単です。「社員が自分と同じことをやっても許せるか」。この1点で判断できます。(略)良い会社をつくって、社員に働きがいがあり、世間に比べて納得できる給料を支払っていれば文句は言いません。(略)給料が同業他社よりも安いと社員はプライドを持てないし、生活の満足度も下がりますよね。でも逆に1割も多いと満足度は高くなりますから。経営の原則(2)「部下の話を聞くときにメモを取る」
素直な気持ちで相手をあるまがままに見ているかどうか。これはとても大切で、頑固な人はうまくいきません。(略)他人の知恵を生かすことはできません。経営の原則(3)「社内事情を顧客に押しつけない」
(会社の受付にて)こちらの用件とは関係ない社員が知らん顔して素通りしてしまうこと。それに対して、通りかかった社員が「ご用件を伺っていますか」と声をかけてくれる会社もあります。もちろん前者が沈む会社、後者が伸びる会社です。
以上、他にもあると思いますが、ひとつひとつ、よい社風をつくっていくことではないでしょうか。
それにはトップが率先垂範して実行し続けることではないでしょうか。
下記は士業事務所や不動産会社の社長が知っておくべき方法とありますが、一般の企業にも通ずる点がありますので、抜粋しつつ私の見解も交えてご紹介します。
「士業事務所(所長)や不動産会社社長が知っておくべき開業から30年間長続きする方法」
①~③株式会社東京アプレイザル 会長 芳賀則人
(東京アプレイザルニュース」No.300 2020年9月1日号) ※〈〉内は藤間の補足です。① 【創業期】1年目〜10年目
1. 創業5年間は死にもの狂いで働く(土日、夏休みなんか考えるな)。結婚している人は女房の協力が必要になる。
ただし社員にこれは通用しない。〈社員はついてこない〉
2. サラリーマン時代の人脈や学生時代の人脈、親戚の人脈はせいぜい1年程度で底をつく。
3. 組織的な活動のためには、まずは社員3人を目指す。
〈伝票、給与計算は全て外注。社長の役割は売上だったり人脈を作ること。誰でもできる仕事は社長の仕事ではない〉
4. 徹底的に紹介してもらう。10人訪ねて1人でも聞いてもらえれば儲けもの。
ファンになってくれる人を100人作る。(本郷先生の教え)いずれは500人。
上記に加えて、経営理念、ビジョンの確立と浸透を絶対にしなければなりません。
②【成長期】11年〜20年目
1. 先生・社長・会長と言われて、人は偉くなると敷居が高くなるので要注意。〈謙虚さも必要〉
2. 下請に甘んじていると危ない。〈1つの得意先、商品、社員に30%以上売上を依存していたら危ない〉
3. どんな売れ筋も5年は持たない。〈一本足打法は危ない〉また、社員を信じて任せる。経営理念とビジョンの確立・浸透と、経営計画を立てる。
社長が営業を自分でやったら売上が止まる。
社長の時間は24時間しかないので、社員に営業を任せないとダメです。成長できません。信じられるベストな勉強会に入る。
③【熟成期】21年〜30年
1. 中小企業(創業者)でも社長の賞味期限は30年が限度。〈後継者を作らないと継続しない〉
2. 会社に家族を持ち込まない。〈持ち込むとうまくいかない〉
3. 無常を意識する。〈いつか死ぬということを考える。死生観のある人が成功する〉
4. ただし、社員の家庭の話はできるだけ聞く。
5. 辞める社員には誠意を尽くす。ここでも経営理念とビジョンの確立と浸透。そして経営計画の立案。
それに対して人材の評価を作ったら勝ちだと思います。個人と同じように、会社もその時代で変わっていかなければなりません。
重要な『キーワード』は社長や社員が毎日ワクワクしているかです。それが一番です。倫理法人会では会の最後に「今日一日、朗らかに、安らかに、喜んで、進んで、働きます」と、要するに明朗で愛をもって、喜んで働くことを皆で唱和します。まさに成功の実践ではないでしょうか。
「私は毎日、朗らかに過ごしていますか。毎日健やかに過ごしていますか。毎日喜んで働いていますか」と説いています。つまり、ワクワクしていると、毎日が楽しく、幸せになれると言っています。
ぜひみなさんも実行してみてください。それが幸せな道だと思います。
3.経済混迷は始まったばかり
「経済混迷は始まったばかり」西村晃氏(セミナー「モーニングエクスプレス」第30回 10月8日 より)
① 三和、東海、日本興業、第一勧銀、東京、日本長期信用銀行…今はなくなった銀行の名前だ。
バブルが崩壊して金融恐慌により大手都市銀行は合従連衡で3メガバンクに集約された。
また百貨店も三越伊勢丹、大丸松坂屋、西武そごう、阪急阪神と言うように合併が相次いだ。
コロナ不況は、あのバブル崩壊を上回る大激震である。低迷はまだ出口は見えない状況だ。② 外国人観光客が元に戻るには10年近い歳月がかかるだろう。
③ 一度始まったテレワーク、オンラインミーティングなどの動きはもう止まらない。
ホテルやオフィス、交通機関などの需要は根本から変わってしまった。これは一過性のことではない。④ 製造業も世界各国の経済が復調するまでは輸出は厳しい状況が続く。
コロナが一段落しても経済の混迷は未だ始まったばかりなのである。製造業、流通、銀行(都銀・地銀)も再編がこれから繰り返されると思います。
タイでは伊勢丹閉鎖「ドン・キホーテ」が主役に。
イオンがドライブスルー導入。
すごもり需要でおせちに期待。正月の過ごし方も変化。これから起こりそうなこととして、
1)取り付け騒ぎ、
2)タンス預金の急増、
3)コンビニの人不足解消、
4)日本の株と地価の下落が挙げられます。(鵜呑みにしても責任はとれません)
みずほ銀行は紙の通帳発行に1,100円の手数料をとることを発表、東京駅の利用状況は半減(8/31~9/4平日朝ピーク時)、住みたい街の変化(武蔵小杉→本厚木)、2019年の出生率は1.36で4年連続低下(コロナでさらに低下するかもしれません。少子高齢化が加速)。
コロナで様々なことが変わりました。IT化や効率化が前倒しになりました。コロナ前の状況には戻りません。
戻ると考えている人はフィルム事業に専念して倒産したコダックのようになってしまいます。
前と同じに戻らないと考えている人は周辺事業を開拓して成功した富士フィルムのようにいろんな革新をしている会社になると思います。皆様の会社はどうでしょうか?本当に真剣に考えないとコダックになってしまいますので要注意だと思います。
4.「何があっても、ありがとう」成功への道しるべ
「何があっても、ありがとう」サクセスなにわ(株)田中得夫社長(「成功への道しるべ」568号 2020年9月30日)
① 豊田市にある「車検のコバック」の小林憲司社長の自筆の色紙が飾ってあり「何があっても、ありがとう」と書かれていました。どんな困難、逆境に遭遇しても、またどんな難しい課題や問題に直面しても、前向き肯定的な考えで感謝の気持ちを持って受け入れることが大切である。そのような類のことは、様々な自己啓発の教材や宗教書、哲学書で教えています。(略)知っているだけで、実践が伴わなければ、なんの意味もありません。教材を学んだり、本を読むというのは逃避かもしれません。
② 「ありがとう」を反復することは遥かに実践的やり方です。
③ 間を置かない「ありがとう」の反復は、私達を前向きに生きることの達人にしてくれます。
私も「ありがとう」は毎日、1日100回以上、時にはもっと言っています。私の「ありがとう」は安っぽいとも言われますが、それでもよいと思っています。
コンビニ、タクシーなど品物をもらったりお金を渡したりする際は必ず「ありがとう」を言い続けています。それは、いろいろな人がそれで他人を幸せにして、最後は自分が幸せになると言われているからです。
また、皆様も「ありがとう」を口癖にすると、絶対に幸せになります。「ありがとう」と言われて悪い気持ちになりますか。
ある文献によると、「ありがとう」を癌のところに手を当てて何万回も言い続けて癌が治ったと言われています。
私も癌になったら言い続けるつもりです。皆様も「ありがとう」を言い続けて皆様で幸せになりませんか。
5.人生でやらないと本当に後悔する36のこと
あるブログで「人生でやらないと本当に後悔する36のこと」を見ました。そこに出てくる3つの後悔について、私の経験や思いを交えて紹介します。
① たくさん旅に出なかったこと
私はいろいろな団体に参加していて、講演も日本中、シンガポール、ロサンゼルス、ニューヨークで行い、家内とは25周年でビートルズのリバプール、30周年はアメリカでブルースやジャズなどを楽しみました。
会社を不在にし、社員を信じて、任せて結果がでました。TOMA社員は、土日を挟んだ5日に有給休暇を取るという9日間連続のワクワク休暇があります。
いろいろな旅ができるはずなのに行かない人も多いようです。残念です。②真剣に外国語を勉強をしなかったこと
TOMAでシンガポール支店に行きたい人を募集しても、あまり応募はありません。
チャンスがありながらもったいないと思います。
私は10年以内にニューヨークに住んで勉強したいです。
まだできていませんが、そんな思いがあります。③いろいろな年代の人と出会わなかったこと
人を好きになりましょう。私は今までに名刺交換を2万人以上としています。
TOMAの中で名刺交換数は40年間No1で、これはまだ続くと思います。
年間500人以上と必ず名刺交換をして40年以上続けています。今はコロナで、制限されることがあるからこそ、“あれをしたい”と思い浮かぶものもあるでしょう。
皆さんもリストアップにトライしてみてはいかがでしょうか。求めれば得られるチャンスも、意識しなければあっという間に時間は過ぎ去ります。
それぞれ後悔の元は違うと思います。
私の後悔は子供と遊べなかったことと家族に迷惑をかけたということですので、今からできることをしています。
それ以外はあまり後悔はないかなと思います。ぜひ、皆さんも後悔のない人生をすごしていただきたいと思います。“今日”があなたの人生で一番若い日です。
今日から是非チャレンジしてみませんか。