100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート
vol.245 2018.10月号

2018.10.01 Mon

1.お客様と仲良くなって、ビジネスに結びつけている勉強会(キューハイテック(株))

(「理念と経営」2018年5月号コスモ教育出版)

①「理念と経営」の勉強会を、人財育成と営業活動を兼ねる勉強会にしています。

②一生懸命に自分の意見を話し議論する、キューハイテック社員の姿に参加した西部ガスの人たちは、一様に驚き「うちの協力会社にこんな会社があるなんて知らなった」と感動してくれた。現在西部ガスの取締役のうち、四分の一が勉強会の参加経験者であり、西部ガスの新人社員たちも一緒に勉強会に参加しているというから驚く。

③お客様とコミュニケーションが良くなって、互いに学びあっているので関係は密になっています。

④TOMAグループでは、700回以上「理念と経営」の勉強会をやっています。TOMAの社員がおすすめしますので、必ず1回は参加してみませんか。TOMA社員も同席しますので、参加をお待ちしています。

TOMAのお客様から評判の良い社員は、「"永続企業"の作り方10ヶ条セミナー」や「理念と経営」の勉強会をお客様におすすめして、同席して一緒に勉強して仲良くなっています。そして、経営能力を高めています。

どんな勉強をしているかは、(2)で述べます。

 

2.星野リゾート代表 星野佳路と早稲田大学大学院山根教授の対談(「理念と経営」の勉強会 2018年7月号より)

①ビジョンを「リゾート運営の達人」として所有しない「運営会社」を選択した。

②人材がこないので社員が満足できる環境づくり。

③社員一人一人が意思決定し、自分で判断する。それが社員のプライドになり、社員のブランドを決定づけます。

④そのため、社員が楽しいと思えるお客様を担うこと。

⑤社員が嫌だと思うお客様の対応⇒酔っ払い⇒宴会をやめた。

⑥ご当地自慢を海外でも、それぞれの地元らしさを追求。

⑦スタッフを「サービス・クリエーター」と位置づけ、サービスを自分たちで考えています。

⑧真の顧客満足は、必ずしも顧客ニーズから生まれない。

 ニーズにないサービスや、こだわりを逆に提案していくサービス、これが「世界で勝つためのおもてなし」です。

 「星のや軽井沢」では、テレビをなくし、こだわりのサービスをしました。

⑨お客様からのクレームを受けた時、そのクレームから何かホテルの競争力を高めるヒントを引き出せないかと考えることが重要。

⑩企業理念「日本の観光をヤバくする」は若者がぐっとくるキーワードですね。「ヤバい」とは「すごい」「格好良い」という意味。

⑪マルチタスク(一人がフロント、客室、レストラン、調理を担当)ならスタッフの能力を最大限に生かすことがができる。

⑫どうすれば、当時のトヨタのようになれるか。その方法が「マルチタスク」「フラットな組織」「日本旅館メソッド」だと思います。

これらを皆で発言しあうのです。TOMAは「理念と経営」の勉強会を15年前からやって、業績を5倍にしました。是非参加をお待ちしています。

成功者は学び好きです。今のままで生き残れますか?

(注)当時のトヨタ=フォードやGMが全世界を席巻していた時代に、後発でトップに躍り出た時代

 

3.『心に火をつける創業者100人の言葉』(市川賞峯宝島社刊)

①先義後利―義を先にして利を後にする者は栄え、利を先にして義を後にする者は、辱しめられる。(はずかしめられる。)(大丸創業者 下村彦右衛門正啓)

②人を幸せにする人が幸せになる。(オムロン創業者 立石一真)

③人に喜びを与え、一緒に幸福になろう。(東京コカ・コーラボトリング創業者 高梨仁三郎)

④人間性の基本はたった1つ、"他人を思いやる"ということ。(日本生命保険中興の祖 弘世現)

⑤他人に対しては、喜びのタネまきをすること。(ダスキン創業者 鈴木清一)

⑥感動をより多くの人々に与えたい。(小西六写真工業創業者 杉浦六右衛門)

⑦「おもてなしの心」「人情の美」が人気を左右する。(宮崎交通創業者 岩切章太郎)

すべての創業者は、まず先に他人を幸せになってもらって、成功していますね。

 

4.人生の法則(藤尾秀昭社長 月刊誌「致知」が40周年になりました。)

①桃栗3年、柿8年、柚子9年、梅13年、蜜柑大バカ20年

 20年大バカにならないと、即ちこの一道にバカの如くわき目も振らずに、打ち込まないとモノにならない。(円覚寺 横田管長から教わった言葉)

②道を学ぶ人は、悟りを得てもこれでいいと思って修行をやめてはいけない。悟っても修行を続けなければならない。(道元)

③修行に完成はない。死ぬまでまだまだと思って修行する。

 そういう人こそ死んだ後に見ると、成就の人だと分かる。(『葉隠』)

④どこまでも自分という人間を向上させていくこと。その自分をもって、人のために尽くしていくこと。(釈迦)(「致知」2018年10月号 致知出版社)

私は、生涯現役・生涯修行・臨終定年と思っています。一生学び、一生人に尽くしていくことをやり続けたいです。

 

5.ドラッカー塾第四回で学んだこと。(国永先生の講義⇒素晴らしいです。)

顧客にとっての価値は何か?

①製品からでなく、顧客からスタートせよ。

 売りたい物でなく、顧客の現実・欲求・価値からスタート。

 顧客のまだ満たされていない欲求は何か。⇒外に出て顧客と会って知ること。

②マーケティングは販売を不要にする。

 顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること。

③「顧客が買っているものは何か」をよく考える。

④顧客は何を価値あるものとして考えるか。⇒安全・安心・時間・その他

 購入しない理由は何か? なぜ顧客になっていないのか考える。

⑤顧客を観察・分析する。(トップは顧客から直接意見を聞く努力をする。)

 

6.これからの成長企業に必要な、「経営チーム」(後継者も作れる)

①経営者が一人は速信である。一人でやろうとするから無理がある。

②経営者には少なくとも4つの性格が必要⇒全て一人では無理

  ⓐ考える人   ⓑ行動する人   ⓒ人間的な人   ⓓ表に立つ人

③過去の成長している企業は、経営チームがあった。

④まず、優秀な人材がいなくても経営チームを作るべき。

⑤経営者が成すべきこと。

 ⓐ経営チームを作る事を宣言する。

 ⓑ人の話しを聞く。反対意見は、自分にもう一度考えるチャンスを与えてくれた人と考える。

 ⓒ誰を経営チームに入れるか。

 (ⅰ)自分自身の関心の高い人は、入れてはいけない(自利自利の人)

 (ⅱ)人間性・人格の高い人。

 (ⅲ)自分が親だったら、子供をその人の下で働かせたいか。

 ⓓチーム全員の性格分析をして、互いに知り合う。認め合う。

 ⓔ経営チームのメンバーは、その担当分野における最終決定権者になる。

 ⓕチームのキャプテンは「ボス」ではなく、キャプテンである

 ⓖ経営チームがなければ事業は伸びない。「会社をどう良くし、変えていくか」という具体的な話でなく、「自分は持ち場の仕事をきちんとやっています!」という発表の場にすぎないなら、経営会議でなく部門長会議。

 ⓗ命令で人を動かすのはボス。理念で人を活かすのがリーダー。

 ⓘカリスマ性は百害あって、一利なし。(二代目以後)

 ⓙ責任と仕事を任せれば、人は考えを変え成長する。

 ⓚ「部下をどれだけ育成したか」を上司の評価基準に加えるだけで、上司の部下育成に対する関心の度合いが大きく変わります。

(①~④、⑤ⓐ~ⓕ、ドラッカー塾国永先生 ⓖ~ⓚ『ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方』山下淳一郎)

経営チームが企業や、人財を成長させます。

 

7.幸せの法則(「致知」2018年10月号 慶応大学大学院 前野教授)

調査の結果、この要因を満たせば、誰もが幸せになれる因子が4つ。

①「やってみよう!」因子(自己管理と成長の因子)

②「ありがとう!」因子(繋がりと感謝の因子)

③「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)

④「ありのままに!」因子(独立と自分らしさの因子)

藤間はこの因子を持っています。すごく今幸せです。