藤間秋男のブログ

【老舗企業 千疋屋総本店】創業184年の経営手法

2021.02.18 Thu

 

こんにちは、藤間秋男です。
私の拙著「永続企業の作り方10ヶ条」より、皆さんの会社を今日から100年企業にするためのお話をお届けさせていただきます。

今、コロナで大変です。このコロナを乗り切るために、太平洋戦争や関東大震災を乗り切った企業のお話をさせていただきます。

今回は千疋屋さんです。千疋屋さんは、何回も火事で焼失をしているんですね。この辺の話もさせていただきたいと思います。

日本初のフルーツ専門店千疋屋の経営手法

184年の創業の日本初のフルーツ専門店、千疋屋総本店のお話をさせていただきます。千疋屋といえば贈答用の高級マスクメロンで有名な日本初のフルーツ専門店です。

初代大島弁蔵は、 埼玉越谷の千疋の侍で、槍の道場を開いていたが、飢饉も起き始め不景気で経営は悪化し、近くの川で江戸に果物や野菜を運送していたのに目をつけ、露天商で果物を売り始めた。これがスタートだそうです。そして1834年、今の日本橋人形町で「水菓子安うり処」の看板を掲げ、果物と野菜類を商う店を構えたということです。

お客様にとってワンランク上の豊かさを提供する

千疋屋の特徴はワンランク上の豊かさを提供すること。常にお客様にいいものを扱うこと。これは重要です。

今のコロナ禍で特に重要なのは、来てもらってるお客様は本当のお客様だということを認識することです。このお客様をさらに大切にするためにワンランク上のサービスをしていくことが重要です。

皆さんの会社も、今来てくれるお客様にさらに寄り添って、ワンランク上のサービスをする心構えを持つことが重要だと思います。

常にお客様とお店、社員を大切にする

家訓・理念。一番にお客様、二番に店、三番は己、ということで先義後利、常にお客様と店・社員を大切にし、最後は自分だという気持ちでやる。

それから、「驕ることなかれ、焦ることなかれ、欲張ることなかれ」。千疋屋の社長が言っておりましたけれども、バブルの時に、とにかくこの土地買ったら、この田んぼを出していただけたら、この土地買ったら、お金いくらでも貸しますよといった話があった時に、この「欲張ることなかれ」というこの家訓が、彼を止めたんだそうです。

その時、話に乗っていたら今の千疋屋はありませんでした。バブルに乗らない、欲張らない、焦らない、驕らない、こういう気持ちが家訓を作ったということです。

それが結果的には日本橋でマンダリンホテルを上に控える素晴らしいビルを共有で持てたということです。もし、家訓がなかったら、大変なことになっていた。今は日本橋にいろんな貢献もしながら、自分のビルも建てて仕事をきちっとやっていらっしゃいます。

3回の危機を乗り越えてきた

江戸の大火、関東大震災、太平洋戦争、3回とも店が焼けたそうです。皆さんどうですか?仕事が無くなる。自分の持っている建物が無くなる。それと今のコロナも同じです。それを乗り切ったということです。

また戦時中は配給制度により店舗は閉鎖。戦後も売るものがない。そういう中で乗り切ったということです。皆さんの会社も、今このなかなかお客様が来ない、物が売れない、そういう中でも伸びる、残るということを最後まで諦めない。しぶとく残っていく。「諦めない」ということ。

もう一つは「打つ手は無限」。皆さんのやっていること、今まだまだ打つ手があるということです。本当に皆さんも、これから生きていくためにいろんな打つ手があるだろうと思います。

新しい時代のビジネスの可能性

この間、オンラインバーというのに参加をしました。バーのお店にはお客さんが来ないので、バーを中心にzoomでお客さんを集めて、参加費1000円でやってました。参加費1000円ですが、10人集まれば1万円ですよね。20人集まれば2万円です。

そのオンラインバーに2時間ぐらいは入ってたんですけど、いろんなお話ができました。また、知らない人とお互いにビジネス交換をしたりと、いろんなことができて楽しかったですよ。こういったビジネスもこれからは出てくる可能性があるかなと思います。打つ手は無限です。

基本はずらさず今来てくれるお客様を大切にする

千疋屋さんが続いている理由は変化への対応。そしてお客様からの信用第一、商品の徹底管理。ですから、昔からきちっと信頼第一でやっているからお客様は今の状況でも来てくれるわけです。今からでも、やっぱり今のお客様を大切にする。

果物という基本はずらさない。基本をずらさずにきちっとやっていきながら、お客様にいろんな提案をしていく。そういうビジネスがこれから残るだろうと思います。

特に今は通販ですよね。通販のビジネスをみなさんはどう考えますか?どんどんどんどん通販をやっていくということが必要だと思います。

子どもに事業承継させるためにやるべきこと

事業承継については、果物を好きになってもらう。彼はですね毎日のように果物を食べさせられて、いつもお腹がぴーぴーだったということをよく言ってました。今の子どもにも、いろんな果物を食べさせる。彼は果物のリンゴの種類をすべて言えると言ってました。彼の息子さんは、果物をいっぱい食べて、俺は果物屋継ぐんだぞって思うわけです。

そして、商売繁盛をさせ、のれんに磨きをかけ、いい 状態で渡す。悪い状態で渡せませんよね。ですからいい状態を作り続けること。いい社員を作り、いい商品を作り、いい社風を作って次の代に繋いでいく。そのための努力している。

今コロナで大変な状況だと思いますけど、そういう努力をすることによって、お客様も戻ってくるし、色んな意味で、良いことや良い環境を作っていく。これが事業承継かなと思います。

ぜひ皆さんも「打つ手は無限」、「最後まで諦めない」。最後まで諦めないしぶとい経営をしていただければ、このコロナ必ず乗り越えられると思いますので頑張ってください。お互いに頑張りましょう!

まとめ
・お客様にとって良いものを扱う
・コロナ禍でも来てくれるお客様にワンランク上のサービスを提供する
・江戸の大火、関東大震災、太平洋戦争の3回の危機を乗り越えた
・新しいビジネスの可能性を考える
・基本はずらさずに新しい提案をしていく
・次の世代に良い状態で渡すために努力する

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