藤間秋男のブログ

【会社を永続する鍵】後継者を早く見つける為に大切なこと

2020.12.31 Thu

私の拙著「永続企業の創り方10ヶ条」より、永続企業にしていくための、今日から皆さんの会社を100年企業にするための、エッセンスをお届けします。

老舗企業は早くから子どもに継がせる努力をしている

創業から日が浅い企業の社長は、目先のことに追われ、後継者のことまで、とても気が回らないかもしれません。

しかし、老舗企業は企業の存続自体を最優先にしていますので、子どもが生まれたときから、いかにして継いでもらうかあれこれ考え、さりげなく、もしくははっきりと伝えたり仕向けたりしています。

ただ本人の意志もありますから、その対応は大きく2つに分かれます。
継いでほしいこと、もしくは継ぐのは当然だということを機会あるごとに伝え、それが成功しているケースを前者とします。

あえて言わずに自主性にまかせ、本人から継ぎたいと言い出すのを待つケース、こちらを後者としてお話します。

子どもが後継者になる会社が多数

当社が主催した5回の「100年企業サミット」登壇社の中から20社を調べてみたところ、社員が継いだ我が社の「TOMAコンサルタンツグループ」、親戚が承継した「ういろう」、娘の夫が引き継いだ「新正堂」の3社を除く17社が、父親から現社長が引き継いでおり、そのうち前者のケースは12社でした。

従来、特に戦前は、職住一致の環境が珍しくなく、また、本人の意思よりも家の意思が重んじられる風潮があったので、無理をしなくても、自ずと継いでもらえる前者のケースが多かったと思います。

しかし、近年は、職住一致も減り、子どもの意思を尊重するようになったため、後者のケースが多いようです。

福島県喜多方市の大和川酒造では、親から「会社が潰れたっていい、好きにやれ」と言われ、本人も息子たちに「大きくするのも、潰すのも、おまえたちの責任でやれ」と言っていたそうです。

実際、本人も後を継ぎ、息子2人も入社しているそうですが、「守らなければいけないと言ったとたん駄目になる」と語っていましたので、ある意味、逆説的な表現ともいえます。
本当は継いでほしいし、続けてほしいに違いありません。

いずれにせよ、優秀な後継者をいかにして早くから見つけ育てるかを考えることが、老舗企業に仲間入りするための大きなポイントであると言えるでしょう。

100年企業にするためには売上よりも後継者を見つけることが大事

100年企業にするためには4代の社長がいります。4代の社長がいるということは、皆さんの代からすると3代の社長を決めなければいけません。

この次の社長が決まらなければ、結局100年企業にならないわけです。今日から100年だと、次の社長は今皆さんが育てていかなければいけないし、その作業をしなければ結果的に会社はなくなってしまうということです。

昔、IBMが日本のIBMの社長をまだ若い椎名さんにした時に、本部から来てまず最初に聞いたことが、「次の後継者は誰にするんだ」ということだったそうです。

GEのジャック・ウェルチも社長になった時に、これからの売り上げをどうするかということでなく、「自分の後継者をどうするか」を決めることをまず最初にやったということを言っています。

そのぐらい後継者を「見つける」ということ、「探す」ということ、「つくる」ということ、これができないと会社は残らないと思います。
みなさんの会社はどうでしょう。

会社は成功して50点、次に継いで100点

こういうことを言う人がいます。
「会社は成功して50点、次にきちんと継いで100点」ということです。
私も会長になり、社長のイスを次に譲って、頑張っていただいて、毎年少しずつ伸びています。ですから、私は60点とか70点だというふうに思っています。

会社の規模は違いますが、ソフトバンクの孫さんや、ユニクロの柳井さんは次の代を作ったのですが、また社長に戻りましたから、あの方たちは50点かなというふうに思います。

ただ、次の代をつくらないと会社は残っていかないのです。
何歳まで社長をできるかというと、やっぱり65歳が70歳までですから、次の代をつくっていかないと会社も永続できないし、永続的に成長ができなくなってしまいます。

まとめ
・老舗企業は企業の存続を最優先にしている
・子どもが後継者となる会社が多い
・優秀な後継者をいかにして早くから見つけ育てるかが重要
・後継者を「探す」「見つける」「つくる」これができない会社は残らない
・会社は成功して50点、次に継いで100点

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