100年企業創りレポート
2025.02.28 Fri

赤文字:藤間のコメント
黒太文字:引用
「新しい自分が見たいのだ――仕事する」
陶芸家・河井寛次郎の言葉である。人は仕事を通じて成長していく。
このことを端的に示した言葉である。
京都大学元総長・平澤興氏にもこういう言葉がある。
「修養と人生、仕事と人生は一つである。人生をはなれた修養はない。また仕事をはなれて人生はない」
最近、二人の方の若い頃の働き方を知って深い感銘を覚えた。
一人は“料理の鉄人”の呼び名で知られるフランス料理のオーナーシェフ・坂井宏行さん。
(中略)
「俺は一生料理の道で生きていくという軸を絶対ぶらさなかったからこそ、何があっても耐えられた。
描いた夢をいくつも達成できた」
もう一人は本誌十二月号で画家の安野光雅さんと対談された京都の名料亭の女将・桑村綾さんである。
桑村さんの若い頃の働きぶりには目を見張る。二十四歳の時に初子を出産したが、その直前まで料理
を運び、立ち働いていた、という。
このお二人に共通するものは、苦労を楽しむが如く、自ら発心して仕事に打ち込んだことである。や
らされ感、悲愴感など微塵もない。ここが大事なポイントである。
やらされ感で仕事をやっている限り、いくら努力しても、その努力は何の実りももたらさない。
イチローの高校時代の野球部監督・中村豪さんの言葉が鮮烈だ。
「やらされている百発よりやる気の一発」(中略)
選手がやる気で練習に取り組めば、たとえ短時間でもやらされてやる練習の百倍にも勝る。
一流の人は一流の仕事観を持ち、 一流になる働き方をしている。
その言葉がある。
「仕事は生活の方便ではない。生活の目的であり、働くことが人生の価値であり、人生の歓喜で
ある」 ――ロダン
「自分の仕事を見つけた人が最も幸福である。彼は他の幸福を探す必要がない」 ――カーライル
「この地上に同じ人間は一人もいないが、たった一つだけ同じ条件の中で人は生きている。そ
れは一日二十四時間を平均に与えられていること。それをどう活かすかがその人の人生であり、
責任である。」――土光敏夫
最後に、森信三氏の言葉を噛み締めたい。
「たとえ時代がいかに推移し展開しようとも、人は自らの職業を天より与えられたわが使命達
の方途として、これに対して、自分の全身全霊を捧げるところに人生の真の幸福は与えられる」
(特集『仕事と人生』致知 致知出版社 2018 年1 月)
スポーツの世界でも、全国大学ラグビーフットボール選手権大会で今年4 大会連続13 度
目の優勝を達成した帝京大学や、正月の箱根駅伝で2 連覇した青山学院大学も選手の実践
を尊重しています。昨今の経営でも、人にやらされる感でやっているのと、自主的にやら
せるのでは効率性も違うしアイデアの出方も違います。自らが考え実行できることで、将
来の幹部を作るという意味での社員が育ちやすくなります。社員が5 人~ 10 人でしたら
社長のトップダウン経営でも問題ないかもしれませんが、50 人、100 人になるとやはりそ
れぞれの社員が自主的に動き、実践を重んじるような発想のもと、経営することをおすす
めします。
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