TOMA100年企業創りコンサルタンツ株式会社

100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート vol.315 2024.8月号

2024.07.29 Mon

赤文字:藤間のコメント

黒太文字:引用

1.「あたりまえ」がすばらしい(あたりまえに感謝しましょう)

(井村和清『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』 祥伝社 2002年6 月20日)

あたりまえ
こんなすばらしいことを、みんなはなぜよろこばないのでしょう
あたりまえであることを
お父さんがいる
お母さんがいる
手が二本あって、足が二本ある
行きたいところへ自分で歩いてゆける
手をのばせばなんでもとれる
音がきこえて声がでる
こんなしあわせはあるでしょうか
しかし、だれもそれをよろこばない
あたりまえだ、と笑ってすます
食事がたべられる
夜になるとちゃんと眠れ、そして又朝がくる
空気をむねいっぱいにすえる
笑える、泣ける、叫ぶこともできる
走りまわれる
みんなあたりまえのこと
こんなすばらしいことを、みんなは決してよろこばない
そのありがたさを知っているのは、それを失くした人たちだけ
 なぜでしょう
 あたりまえ
和清
(S54.1.1 新年の贈り物)

今から40年くらい前、32歳の若さで癌で亡くなった医師が亡くなる前に、まだ幼い子とこれから
生まれてくる子に送った手紙です。
「ありがとう」「感謝」の反対語は「あたりまえ」と言われていますが、本当に今あることはあた
りまえでしょうか?両親、配偶者、子、親戚、友人、会社の同僚、部下、お客様、地域、今日、今、食事、空気など。みんなそんな素晴らしいことを決して喜ばない。そのありがたさ(あたりまえ)を知っているのは、それを失くした人だけです。
なぜでしょう。あたりまえは、あたりまえでなく、感謝・ありがとうのできる人生でありたいですね。
昨年12月、今年6月に父と母を亡くして、特に感じることです。

2.早く決める(リーダーの一番の条件) 岩見一郎

(『リーダーシップの誤解』日経トップリーダー 日経BP 2004年3月)

①危機的な状況において、リーダーには正しく決断できることが求められます。
②問題は、判断を誤らないよう慎重になることで、決断の好機を逸してしまうことがあるということです。
③どんな決断にも責任が伴います。しかし、責任を負いたくない人は緊急に決断が必要な場面でも決断
することをためらいます。その結果、事態は悪化することになります。
④決断しない人、または決断をためらう人は、道に落ちているゴミを拾うべきかどうかをまわりの状況を見て決める人のようです。つまり、自分の得になるかどうかを考えるので決断が遅れるのです。
⑤たしかに、できると思ってもできないことはありますが、初めからできないと決めつけると、少しでもできる可能性があることに取り組むことすらしなくなります。
自分のことばかり考えて決断しない、あるいは結果が出ることを恐れて決断が遅れるようなリーダー
であってはいけないのです。

 倫理法人会の学びでは、「今日は最良の一日、今は無二の好機」とあり、「今が一番よいときだ」
と、気づいたことを直ちに行ない、テキパキと処理することが成功の秘訣、健康の勘所です。
 即決→実践・実行→反省→改善→即決→実践・実行が成功者の秘訣です。

3.長い生涯をしっかりと生き抜くために確かな人生観を持とう

(田中真澄 『第二十二回人生百年時代を生きる心得』 致知 致知出版社 2024年4月)

① 倍賞千恵子さんの言葉が思い出させてくれること
 「知り合いの住職に『死ぬとは、即ち生きることです』と言われてハッとした。(そうか。死ぬとは、死ぬまで生きることなんだ。死があるからこそ生がある。生と死は密接につながっている‥‥‥)
 『ならば最期まで精いっぱい生きればいいじゃない』。そう考えたら肩の力がスッと抜け、何だか
穏やかな気持ちになった」
 私はこの倍賞氏の言葉に接し、「高齢者になっても現役で頑張っている人には精気があるなぁ」と
感じ、自分もそうありたいと思いました。
 多くの高齢者は、どうしても<最期まで精いっぱい生きる>ことは無理ではないかという考えに陥り
がちですが、実はそれは間違った考え方です。人間以外の野生の動物が皆そうであるように、最期まで
懸命に生き抜くことが人の本来の姿なのです。
② 相次ぐ病に落ち込みながら唱え続けてきた人生観
 ここでもう一度、申し上げておきたいと思います。なぜならば、人生観を明確にしないで、人生を
最期まで精いっぱい生き抜くことは難しいと私は信じているからです。
 百年以上もずっと商売繁盛を続けている老舗の商店・会社では、毎朝の朝礼で家訓(経営理念・事業
の目的)を唱える習わしがあります。これは個人にも言えることで、毎朝、自分という“個業”の目的を誓う習慣を持つことは大切なのです。
 私が口にする人生観とは次の通りです。
 「一生涯、自分の能力を磨きながら、世のため人のために働き続けること」
 つまり「生涯学習・生涯現役」の生き方を貫くということです。
③「 余生」「隠居」が存在しない新時代の目標設定術
 これからは定年後、余生を楽しむ気持ちとは決別する覚悟を自分に課すべきです。もう「人生に余生
なし、隠居なし」の時代に入ったのですから。
 ところで、明確な目的を持つ以上、その目的を達成するための具体的な目標を掲げる必要があります
(※目的とは原則として不変のものであり、目標とは状況に応じて変えていくもの。商店・企業の家訓
や経営理念は不変であり、製造や販売の業務計画は常に変わっていくという事例を通して、目的と
目標の違いを理解しておきましょう)。
では、目的の達成には、どういう目標を立てていけばいいのでしょうか。
それは、私たちに与えられた三つの資源—即ち「時間」と「ことば」と「こころ」を有効活用する生き方を実行するための目標を立てることです。少なくとも私は、この四十四年間の独立人生を通して、その三つの目標をベースに生きてきました。

藤間秋男の信念は
「一生勉強、一生実践、臨終定年」です。
 本当に一生学び続けて、そして、一生実践(行動)し続けて死ぬまで続けていきたい。
 ピンピンコロリが最高に幸せだと思います。