明るく楽しく元気前向き情熱ありがとう通信
2021.09.27 Mon
「七転び八起き」ということわざがある。
何度失敗しても、これに屈せず奮い立つ姿をいったものである。
人生は長い。世の中は広い。だから失敗もする。悲観もする。
そんなとき、このことわざはありがたい。
だが、七度転んでも八度目に起きればよい、などとのんきに考えるのであれば、これはいささか愚かである。
一度転んで気づかなければ、七度転んでも同じこと。
一度で気の付く人間になりたい。
そのためには「転んでもただで起きぬ」心構えが大切。
このことわざは、意地汚いことの代名詞のように使われているが、先哲諸聖の中で、転んでそこに語りをひらいた人は数多くある。
転んでもただ起きなかったのである。
意地汚いのではない。
真剣だったのだ。
真剣ならば、たとえ失敗しても、ただでは起きぬだけの十分な心構えができてくる。
お互いに「転んでもただ起きぬ」よう真剣になりたいものである。
(松下幸之助 著『大切なこと』より)