100年企業創りレポート

藤間秋男の100年企業創りレポート
vol.265 2020.6月号

2020.06.01 Mon

1. 中島みゆきさんの「時代」の歌詞に涙 (コロナの時に学んで乗り切る考え方)

「時代」(作詞:中島みゆき)

そんな時代もあったねといつか話せる日がくるわ

あんな時代もあったねときっと笑って話せるわ

だから 今日はくよくよしないで今日の風に吹かれましょう

中島みゆきさんの「時代」の歌詞に涙しました。5年後、10年後、そんな話ができる時代が必ずくる。だから今くじけないで諦めないで、しぶとく存続し、打つ手は無限で考えましょう。失敗を恐れずやれることはすべてやってみる。失敗しそうだったらすぐ改善する。そんな行動がコロナを乗り切る秘訣だと思います。

① 孫達から「2020年ってどんな年だったの?お祖母ちゃんは何してたの?」と聞かれた時、

胸を張って 堂々と過去を語れる自分でいたい。

(新規開拓代表取締役社長 朝倉千恵子さんのFacebookより)

② 新型コロナウイルスは数年後には、インフルエンザのような日常的な病気になるでしょう。

(福岡伸一:生物学者)「週刊文春」より

「過去最大の危機があったおかげで今がある」成功者は必ずそう言います。

2.臨時休業のご案内にも打つ手は無限 (生き残る会社とそうでない会社の違い)

①業歴50年以上の居酒屋の貼り紙(手書き)

(前文略)5月6日まで自主休業の措置をとらせていただきます。皆様と楽しくお話をする機会を楽しみに待っています。みんなで頑張りましょう! 早く収束に向かいますように。

②一般の居酒屋(パソコンで作成)

(前文略)「緊急事態宣言」に伴い、下記期間を営業の自粛として休業させていただきます。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

①と②の店で開店後行きたいのはどちらでしょうか? 本当にお客様に寄り添っているのはどちらでしょうか? やはり打つ手は無限ですね。チェーン店の居酒屋はしかたがないですが、①②は個店です。ある話では新型コロナで個店がどんどん閉店に追い込まれ、チェーン店ばかりが生き残ると耳にしました。「そんなのイヤダ! 個性のある食事がしたい!」日本の食文化がなくなってしまう。だから我々は個店を大事にしていかなければならないと思います。いかがでしょうか。チェーン店は控えて個店に行きませんか? 少し過激な発言ですが、日本がチェーン店ばかりになってよいですか?

3.我々ができることには、どんなことがあるでしょうか?(誰でもできること)

それはコロナに対してガンバっている人を応援することではないでしょうか。前月号にも書きましたが、私がホノルルマラソンを5回完走できたのは、遅れている走者とすれ違った時に「ガンバレ!」「Good Job」と言って励ましたおかげで、自分が元気になれたからです。この時期、自分もへこたれそうな時があっても、いろいろな人に感謝し、励ましませんか。そうすると自分が元気になりますよ。

① ゴミを出すときにゴミ袋に「いつもありがとう!感謝しています」とガムテープで貼ってみる(これ、本当にあったそうです)。

② コンビニ、スーパーのレジの人に「本当にありがとう」と言ってみる(あの方たちはテレワークできないため、コロナに感染する可能性があります)。

③ バス・タクシーの運転手さんにも「この時期大変ですね。お互いにガンバロー。本当にありがとう!」

④ 交替で出勤している社員に対しても「今日はありがとうございます」と言う。私は「おつかれさま」は好きではありません。

言葉に出すと自分が「つかれて」しまうのです。脳は自分と他人を区別できずに言った言葉の状態になってしまうのだそうです。

⑤ 10万円の給付金は自由に使ってよいのですが、もし少し余裕があれば医療従事者などの支援寄付でもよいし、ふるさと納税してみてはいかがでしょうか。

飲食店のためにオープンしたら外食してあげることもよいと思います。

⑥ 飲食店で医療関係の方には50%OFFしますと看板出す店がありました。

⑦ 親孝行、夫婦仲良く、子どもとのコミュニケーションがよくなることも考えられます。

努力しましょう。そのためには朝早く起きて大きな声で「おはようございます」からスタートすることです。

⑧ これらをコロナ後も続けることだと思います。ちょっとしたことでもやってみませんか。

自分が変わりますよ。他人は変えられませんが、自分は変えられます。

4.人生は「心」の在り方で成功する(コロナを乗り切るためにも必要)

大嶋啓介氏(居酒屋てっぺん社長、NPO法人居酒屋甲子園初代理事長)の講話

渋谷区倫理法人会モーニングWebセミナー4月22日より

① スポーツは心・技・体が大切と言われています。その中で、1番重要なのは心の在り方です。

会社でも技(ノウハウ、やり方、手段、方法)、身体(健康、体力)を磨いても、心(在り方)がしっかりしていないとうまくいきません。

技・体はトレーニングで鍛えられますが、心のトレーニングはしていないのです。

② 5年前から高校野球のメンタルコーチもしていて、これまでに22校が甲子園出場。うち半数が甲子園初 出場でした。心の在り方のトレーニングを徹底的にしました。その結果、何年もハードトレーニングをしていても叶わなかった高校チームが11校も初出場。今年は阪神タイガースのチーム作りにも関わる予定だったのですが、コロナで一旦ストップしてしまいました。

③ 心のトレーニングはどうすべきか? 普段からどんな心でいるか、自分の心に意識を向ける。

  力を発揮するのに大切な心の状態

1)自信のある時、自分を信じている時

2)冷静な気持ち、心が落ち着いている気持ち(焦りや不安、恐れはパフォーマンスが下がり質も良くない)

3)楽しんでいる時、心の喜んでいる時、ワクワクしている時こういう時に時代を切り拓いていく人がいます。そういう人たちは、希望、やってやろうという気持ち、

困難すらも楽しめる心の状態。甲子園に行けるチームはピンチの時に楽しめるか、逆転されたときに面白くなってきたぞと言えるかどうかです。

④ 実は監督のメンタルが一番大事です。苦しい時にリーダーの心の在り方で結果が決まります。

TOMAの経営理念にはいつも「明るく・楽しく・元気に・前向き」に考え行動し、お客様や地球上の人々にも「明るく・楽しく・元気に・前向き」になってもらうことを掲げています。私の尊敬する人は必ず「ピンチはチャンス」と言います。どんな時にも「ワクワクする」「ピンチこそチャンス」「明るく・元気・前向き」にしていれば必ず成功できるということです。成功者はそうやって困難を乗り越え成功しています。藤間秋男もいつもワクワクし、ピンチはチャンスと思って、明るく・楽しく・元気に・前向きに行動して今があります。「明るく・楽しく・元気に・前向き」は藤間秋男が同業ライバルの人に絶対勝てることでしたので、それが社員・家族とお客様と地球を幸せにする考え方だと信じて経営理念にしたのです。

5.なぜ企業は高収益でなければならないのか(コロナ後目指してほしい姿)

コロナで自社を見つめ直した企業は、やはりいつの時代でも高収益にならなければならないと思ったのではないでしょうか。コロナ後また何が来るかわかりません。その時のためにもいつも高収益体制を目指さないといけません。「念ずれば花ひらく(坂村真民:詩人)」。絶対に思わないとそこへいけませんよ。以下、稲盛和夫氏の講和集からご紹介します。

稲盛和夫氏 「なぜ企業は高収益でなければならないのか」

機関紙132号 2015年2月 「盛和塾」三十五周年記念誌 ―講和集―より

① 企業経営の目的である、従業員の物心両面の幸福を追求するにあたり、収益を確保するということは

必須条件であり、(略)経営者としての使命を再認識することにつながる。

② 高収益でなければならない6つの理由より抜粋

一、財務体質を強化することが企業の安定成長をもたらす。

借入金返済を可能にし、無借金経営を実現していく。内部留保を増やし自己資本比率を高めていく

≪50%以上にする≫。キャッシュフローが高まり、設備などへの投資資金を豊かなものにしていく。

二、近未来の経営を安定させる

高収益は将来上昇していくであろう人件費、つまり近未来のコスト上昇に対して保証ができるということ。

若干の景気変動があっても簡単に赤字転落をしない≪コロナ、災害なども含めて≫。過去オイルショックや円高不況、

さらには近年のリーマンショックなどで急激に売上が減少した時でも、京セラは通期では赤字決算に陥ることがなく、不況を乗り越えることができました。

③ どのぐらいの利益率を目指すのか?

「最低10%ぐらいの利益をあげていこう」と言えば、「そんなことは自分の業界では難しい」と、異を唱える人が必ず出てきます。それは自分で自分の可能性に蓋をしているのです。

④高収益の世界へ「すむ世界」を変える

「業種に関係なく、事業を営む以上は最低でも10%以上の利益率をあげられないようでは、企業経営のうちには入りません」と言っています。そのような私の言葉に感化され、(略)無意識のうちに10%に近づけようと努力するようになります。それほどに人間の心理というのは経営に大きな影響を与えているのです。

≪高収益とは10%以上と思い続けることです。思い続けなければ絶対に達成できません≫。そうして、高収益経営を続けることで得た利益は、(略)企業の経営基盤を築き、株主に貢献し、事業を伸ばすためのベースとなります。そして何よりも、従業員の物心両面の幸福を実現するために、高収益は不可欠なのです。

文中の≪ ≫は藤間秋男の所見

コロナ後、高収益企業を目指すと宣言しませんか? 5年内、10年以内に必ず売上高、税引前利益率は10%にすると宣言しませんか? 「念ずれば花ひらく」です。コロナなどにビクともしない会社をつくりませんか。不可能と思ったら、絶対にできません。永遠に目指し続けるのです。TOMAで高収益企業になるお手伝いをさせていただきますのでお気軽にご相談ください。高収益企業になるのが三方良しです。

6.革新の心得10カ条(松下幸之助) (事業は必ず成功すると考えること)

「事業は成功するもの 松下幸之助『生成発展』の宇宙観と『革新の心得10カ条』」

文:渡邊祐介(PHP理念経営研究センター代表)「衆知」2020.5.6(PHP研究所)

① 事業は必ず成功すると考えること

経営のやり方は無限にある。幸之助はみずからの事業における数々の局面で革新的な仕事を成功させてきた。

② 生成発展は自然の理法

事業もまた正しいやり方に徹すれば成功するようになっている、というのが幸之助哲学。

③ 補足版「革新の心得10カ条」(渡邊氏が松下幸之助の言葉を補って赤字部分の説明を加えたもの)

第1条 「自然の理法」に即するやり方は無限にある

第2条 「日に新た」であれば、危機を認識する

第3条 「素直な心」で考えれば、感謝し徹底した反省を行える

第4条  困難は革新の端緒、「自然の理法」の発見次第

第5条  過去にとらわれず、白紙に戻して考える

第6条  衆知を集めることは、「自然の理法」発見の近道

第7条  大きな目標を掲げることは、繁栄のために何が必要かを知ること

第8条 “できない”ではできない。「自然の理法」は必ずある

第9条 「素直な心」は人を強くし、勇気をもたらす

第10条 「生成発展」するからこそ、最善の上にも最善がある

コロナ後は、世の中がいろいろ革新されます。会社も革新していないと必ず取り残されます。全く変わった「コロナ後」が出てくると思います。TOMAでもZoomを使ったコンサルやテレワークビジネスがスタートします。そのためには経営理念の見直し、ビジネスモデルの見直し、中長期の経営計画の見直しも必要です。そのためのお手伝いもTOMAがさせていただきます。お気軽にご相談ください。