100年企業創りレポート
2020.01.01 Wed
学生時代は学び嫌いでした。先日の高校の同窓会でも、
① 中学からの同期に「お前が塾高(慶應義塾高校)に受かるとは誰も思っていなかった」
と言われました(猛勉強して最後に追いつき3学期の成績は英語5、数学4、国語4)。
② 塾高の22期ですが、皆から本当は落第していたはずだから22.5期と言われました。
③ 付属高校で高校・大学7年間でストレート卒業したのは学校の七不思議と言われている。
④ 公認会計士試験も皆からカンニングして合格したのかと言われました。
(公認会計士試験は当時合格率5.5%。となりの人を見ても受かりません。カンニング
ペーパーだとしたら膨大に持ち込まなければならない試験です)
言い訳ですが、勉強の必要性をまったく感じていませんでした。
また、あまり頭は良い方ではないとわかっています。そんな勉強嫌いが、仕事を始めてから学び続けています。
「一生勉強、臨終定年」を目指しています。
それは学びの実践により、TOMAの社員・家族、お客様、地球の幸せづくりに貢献できるからです。おかげさまでTOMAも創業時の社員「0」から200名になっています。また、学ぶことでTOMAの成長発展だけでなく、コンサルティング力を高めてお客様の成長発展に役立つことができます。社長を譲って会長になって、今の使命はTOMAの100年企業創りコンサルと後継者問題解決コンサルのレベルを高め、世の中に「100年企業・永続企業を目指すなら、後継者問題を解決するならTOMAの門をたたけ」と言われることに全力投球しています。ある方から「学び続けている人は、長生き、ボケない」という話を聞きました。私もそれで長生きしたいです。
「伝統と革新の『幸せ』経営術」
1万7,000人の新卒が殺到する老舗和菓子屋 船橋屋 代表取締役八代目当主 渡辺雅司氏
① 企業ブランドは「社員」から生まれることが最も多い
② 人が幸せを感じるのは(アルフレッド・アドラー:心理学者)
1)自分が好きになる(自己受容)
2)人を信頼できるようになる(他者信頼)
3)自分が役立っていることを感じられる(他者貢献)
③ 良い人財が育つ6つの環境
1)理念・ビジョンに社員が共感しているか
2)給与・賞与の明確かつ公平な評価基準はあるか
3)社内サーベイはあるか(社内活性化アンケート)
4)中期経営計画が新入社員やパートさんまで浸透しているか(社長や幹部が理念やビジョンをよく
話し、社員の幸せとオーバーラップさせなければなりません)
5)新卒採用チームがあり、機能しているか
6)イベント等、仕事を離れワクワクする環境があるか
④ 社長の仕事とは
1)圧倒的なビジョンを描き
2)そのビジョンを刺激的でワクワクする形で社内に示し、
3)ビジョン実現のためにメンバーが自分の幸せ(自己受容・他者信頼・他者貢献)を実感出来る強
い組織を構築すること →共同体感覚(人が人を支配しない横の関係)
⑤ 永続企業は高速で回る「コマ」
ぶれない軸(理念・ビジョン・文化性・社会性)+遠心力(組織力)
1)インクルージョン組織の醸成(個人の能力を企業価値として生かす)
・チームスポーツ型組織(集合天才) ・1on1ミーティング(コーチング)
2)フィロソフィ教育(仕事観の意識改革)
・仕事の本質を自己探求できる「考える組織」
船橋屋は、創業200年以上の老舗企業であるにもかかわらず、基本商品を大事にしつつ、新商品開発、新エリア開拓、バイオ関連など、幅広く時代に対応しています。新卒採用に
1万7,000人の応募が来る会社で、SNSも活用し、いろいろな発信をしています。我々も見習わなければなりません。
「令和時代におけるINNOVATION~社会にもたらす新たな価値の創造」 株式会社エクスト 代表取締役 高畑欽哉氏
① 「われわれは未来について二つのことしか知らない。一つは、未来は知りえないこと。もう一つは、未
来は今日存在するものとも今日予測するものとも違うということ。それでも未来を知る方法は二つある。
一つは自ら創り出すこと。もう一つはすでに起こった未来を確認することである」(P.F.ドラッカー)
すでに起こった未来というのは、すでに起こり、もとに戻ることのない変化、しかも重大な影響を持
つことになる変化。
② ITが今後向かうべきところ、つまりこれまで効率化できなかったところは、中小企業のマーケット。
中小企業もこれからは業種関係なく「IT企業」であるという認識が必要。これはもはや日本がこれま
で得意としてきた「改善」では生き残ることはできない、ということを意味しています。
③ イノベーションを生む経営戦略
1)持続的な競争優位を実現できている企業は2~5%程度しかなく、競争優位を持続できる期間は短
く難しくなっている傾向にある。それだけに、持続するというよりも競争優位を何度も創り出し、
それを鎖のようにつないで結果として長期的に高い業績を獲得するという傾向にある。
2)不確実性の時代に事業計画はどう立てるべきか
それは当初の計画より小さい規模でとりあえず始めるという考え方で「積極的な競争行動」を生
み出そうとするもの。つまり「一時的な競争優位の連鎖」を生み出すために積極的で小さな競争
行動を繰り返そうとするものと言えます。
④ セールスから真のマーケティングへ
「私たちは何を売りたいか、ではなく、お客様は何を買いたいかを問わなければならない」(P.F.ドラッカー)
素晴らしいセミナーでした。ぜひ皆様も学び、実行してください。
① 未来を予想する最後の方法は「自ら創り出す」。
② 中小企業も業種関係なく、すべて「IT企業化」すべきである(IT部門をつくるべき)。
③ 持続的競争優位は難しい。「一時的な競争優位の連鎖」を生み出すために積極的で
小さな競争優位を発展し続ける。
④ マーケットイン → お客様が買いたい◎
プロダクトアウト → こちらが売りたい×
「日本一の二軍監督 白井一幸の育つ言葉」 「日経トップリーダー」2019年9月号(刊:日経BP)より一部抜粋
〈今月の悩み〉 経営理念を社員に浸透させようとしても根付きません。
① 古参社員や新卒社員、中途入社組など、さまざまな立場の人が働く組織をまとめ上げるのには、経
営理念が欠かせません。
② ファイターズで若手とベテランの融合がうまくいったのは、目的を共有することができたからです。
「日本一を目指す。そのためには、日本一の練習をする」。最終的に何を目指してプレーするのか。
チームの目的が選手全員に浸透するよう、取り組みました。監督とヘッドコーチの私は日々、選手
に声をかけ続けたのです。売上目標は達成できそうか? とか目先の目標ばかりを社員に言いがち
ですが、理念や目的に触れる時間を増やすことは有効ということです。
③ 朝礼で経営理念を全員で唱和したり、額縁に掲げたりする。あるいは、「会社の理念を実現できた
らあなたには〇〇の価値が生まれ、自己実現も成功する」と確認する。
④ 経営理念の浸透は根付くまでやる。すべてはリーダーの姿勢にかかっています。
松下幸之助の「経営成功要因の50%は、経営理念の確立と浸透にある」を聞き、20年前に2年間「経営理念塾」に通い、経営理念をつくりました。以下がTOMAの経営理念です。
『明るく・楽しく・元気に・前向き』なTOMAコンサルタンツグループは
本物の一流専門家集団として社員・家族とお客様と共に成長・発展し
共に幸せになり 共に地球に貢献します
①「明るく・楽しく・元気に・前向き」 → 社員・お客様が幸せになる考え方だと思います。
②「本物の一流専門家集団」 → 社員の願いであり、お客様も望んでいます。
③「社員・家族とお客様と共に成長・発展し 共に幸せになり」
社員・家族 → 社員一人では幸せになれません。家族も一緒に幸せになる。
社員・家族とお客様 → 幸せになった社員でなくてはお客様を幸せにできません。
④「共に地球に貢献」 → 社会貢献、社会のためにつくす。
「働き方改革」によって生産性向上ができない会社は、採用難、退職、赤字、資金繰り悪化であぶり出されて倒産・廃業に向かいます。生産性向上は絶対にできます。それは社長の覚悟です。TOMAでお手伝いしますので、ぜひ初回無料相談を活用してください。
①「生産性の向上」
東京五輪・パラリンピック後の経済成長の不透明さや長期的な人口減少を考えると、生産性の向
上が必要不可欠だ。付加価値を生み出すには、イノベーションによる需要の創造が重要だ。人々が
欲しいと思うものを作ることができれば、多少高くても買ってもらえる。
経済の新陳代謝を高めることも、生産性の向上につながる。生産性の高い企業には残ってもらい、
低い企業には退出してもらう。日本は廃業率が低いといわれる。本来ならば市場からでなければな
らない企業が多くいるということだ。
②「教育」
グローバル化の進展で専門性と教育の重要性は増している。両方を充実させ、国際的に活躍でき
る人材を育てる必要がある。
③「国際交流」
民間レベル、地方レベル、若者レベルでの国際交流をもっと促進すべき。
日本に残してほしいものを3つお伝えしたい。「真面目さ」「勤勉さ」「長期的な視点」である。
これらは世界的に見た日本人の長所で、強みである。これからも大切にしてほしい。
「賢人の警鐘」キッコーマン取締役名誉会長・取締役会議長 茂木友三郎
「日経ビジネス」2019年10月21日号(刊:日経BP)より一部抜粋
TOMAでは毎月「理念と経営」の勉強会を開催しており、第800回を迎えます。教材の月刊誌「理念と経営」より印象的な記事を一部ご紹介します。
① 会社には、「生きている会社」と「死んでいる会社」があります。
② 「生きている会社」とは、「会社全体が大きな熱を帯び、理詰めで考え、行動し、新たな創造に向
かって社員たちの心が奮い立っている会社」「絶え間なく挑戦し、絶え間なく実践し、絶え間なく創
造し、絶え間なく代謝する会社」となります。
③ その逆が「死んでいる会社」です。売り上げなどの数字とは必ずしも関係ありません。いまは業績が
よかったとしても、「死んでいる会社」は多いものです。私から見て「死んでいる会社」があまりに
も多い。そのままの状態であれば、それらの企業は早晩ほんとうの「死」(倒産)に至るでしょう。
「 あなたの会社は、生きていますか? 」
株式会社ローランド・ベルガー日本法人会長 遠藤功 『 理念と経営 』2019年10月号(刊:コスモ教育出版)