「今を生きる」というのは、難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、私はそれがいかに大切なことかを身に染みて感じています。

大切なのは過去じゃありません。過去を参考にすればいいんです。私は失敗をあまり失敗だと思います。だから他人からは失敗に見えても、私はあまりくよくよしません。

「超楽天的」などと言われたりします。

過去は変えられません。では未来はどうでしょうか。ビジネスの世界は変化が速くて、明日どうなっているかわからないことが多いでしょう。

ましてや3年後や10年後のことなんて、いくら考えたってわかりませんね。

そのなことを不安に思って頭を悩ませていたら、辛くなるだけだと思われませんか。

これだけ変化が速くなれば、未来のことなんてだれにも予測はつきません。

明日の株価が正確に予想できる方はいらっしゃいますか。アインシュタイン並の脳を持った人が何百人も集まって、明日の株価も当たらないのが今という時代です。

わかるはずのない明日のことに頭を悩ませて、そこに心がとらわれていたら、今は疎かになります。ですから、私は一生懸命に「今を生きる」ということが、すべての悩みを解決し、もし成功というのがあるとすれば、「今を生きる」ことが皆さんを成功に導いていってくれるのだと思います。

今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない。

これが本当に大切なことだと思うのです。

カナダ出身の有名な精神科医、エリック・バーンという方も言っておられます。

「過去と他人は変えられない。けれど未来と自分は変えられる」

そして、未来と自分を変えられるのは、他ならない自分ですよ。

(高田明　ジャパネットたかた創業者)